小山登美夫ギャラリーで川島秀明展『Youth』 自意識やナルシシズム、10代の頃へのわだかまりを表現
「Youth」 2018 acrylic on canvas 140.5 x 150.1 cm (C) Hideaki Kawashima
川島秀明展『Youth』が、2018年11月22日(木)〜12月17日(月)まで、小山登美夫ギャラリー(東京都港区六本木)で開催される。
「Philosophy」 2018 acrylic on canvas 130.7 x 162.0cm (C) Hideaki Kawashima
川島秀明は1969年愛知県生まれ。1991年東京造形大学卒業後、1995年から2年間比叡山延暦寺での仏道修行などを経て、2001年アーティストとしての制作活動を開始した。活動初期より、川島は一貫して自意識と向き合い、顔、そしてそこに現われる繊細で複雑な感情を描き続けてきた。川島作品を観る者は、うっすら塗られた色のグラデーションの巧緻さと、時に強く、時に憂いを帯びた魅惑的な眼や表情に引き込まれ、自分とどこか繋がる部分があるような、心揺さぶられるような感情を覚えるだろう。
本展は、2014年 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryで開催した個展『come out』以来、小山登美夫ギャラリーでの4年ぶり5度目の個展となり、新作を発表する。
「Cyclamen」 2018 acrylic on canvas 72.8 x 90.9 cm (C) Hideaki Kawashima
本展のタイトル「Youth」に関して、川島は「自分が描いているものは、その当時(10代の頃)へのわだかまりではないかと思い当たりました。ナルシシズムだったり恋愛だったり進路だったり、後悔の混じった感傷が強くあって、それが絵を描かせるのではないかと」と語る。川島作品に通底する、自意識やナルシシズム。まるで自他の存在を確認するかのように作品に向き合い、疑い、否定し、葛藤しながら制作をし続けてきた川島にとって、作品制作とは、居心地の悪さを感じながらも、生きるために必要な日々の営みなのかもしれない。
「Meshi」 2017 acrylic on canvas 91.1 x 72.7 cm (C) Hideaki Kawashima
「Midori」 2017 acrylic on canvas 65.4 x 53.0 cm (C) Hideaki Kawashima
「Midori」 2017 acrylic on canvas 65.4 x 53.0 cm (C) Hideaki Kawashima