今回はダンスと身体表現にフォーカス「国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020(TPAM2020)」開催

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2019.12.26
エコ・スプリヤント Photo by David Gesuri

エコ・スプリヤント Photo by David Gesuri

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国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020(TPAM2020)が、2020 年 2 月 8 日(土)〜 2 月 16 日(日)、KAAT神奈川芸術劇場、Kosha33(神奈川県住宅供給公社)、横浜市開港記念会館、横浜ボートシアター、クリフサイド、関内新井ホール、横浜赤レンガ倉庫1号館、Amazon Club、ほか横浜・東京の複数会場にて行われる。今年はダンスと身体表現にフォーカスしての開催だ。

TPAM‒ 国際舞台芸術ミーティング in 横浜とは、【1】アジアと世界の舞台芸術の最新動向を伝える公演プログラム、【2】国内外の重要フェスティバル・劇場・芸術文化団体から数百名の舞台芸術関係者が集まる交流プログラム、【3】日本の新人アーティストにとって観客開拓・海外公演のチャンスとなる公募プログラムから成る国際的な舞台芸術プラットフォームである。1995年に「芸術見本市」として東京で始まり今回で24回目を迎え、横浜に会場を移してからは10回目の開催。近年はアジアにフォーカスし国際共同製作にも参画している。その内容は【1】公演プログラム「TPAMディレクション」、【2】交流プログラム「TPAM エクスチェンジ」、【3】公募プログラム「TPAMフリンジ」から成り、大半のプログラムは一般観客も鑑賞可能だ。

ピチェ・クランチェン Courtesy of Esplanade – Theatres on the Bay, photo by Bernie Ng

ピチェ・クランチェン Courtesy of Esplanade – Theatres on the Bay, photo by Bernie Ng

ダンスと身体にフォーカスした本年の「TPAMディレクション」として11演目が用意される。ここではTPAM共同製作・世界初演、KAAT神奈川芸術劇場ホールで上演される二作品に触れたい。エコ・スプリヤント[インドネシア]『イブイブ・ベルー:国境の身体』 (2月12日)はインドネシアと東ティモールの国境付近の村々で伝承され、国境線が引かれる以前の人々のつながりを今に伝える伝統舞踊を現地のダンサーたちと共に再解釈する新作。ピチェ・クランチェン[タイ]『No. 60』( 2月15〜16日)はタイ古典舞踊の59の型(テーパノン)をマスターしたクランチェンが、まだ見ぬ来たるべき「60番」の理念を追求する新作。そのほかリー・レンシン[マレーシア]『セクション19 ‒ 地域でのダンス儀式』( 2月8〜15日)、劇団態変[日本]『箱庭弁当』(2月9~11日 KAAT神奈川芸術劇場中スタジオ)、中間アヤカ『フリーウェイ・ダンス』(2月14、15日 KAAT神奈川芸術劇場中スタジオ)なども要注目である。

中間アヤカ Photo by Junpei Iwamoto

中間アヤカ Photo by Junpei Iwamoto

また提携事業の横浜ダンスコレクション2020(主催:横浜赤レンガ倉庫1号館[公益財団法人横浜市芸術文化振興財団]、共催:在日フランス大使館、アンスティチュ・フランセ日本、横浜にぎわい座[公益財団法人横浜市芸術文化振興財団]、象の鼻テラス)は、香港とソウルのダンスフェスティバルとの協働により展開している「HOTPOT東アジア・ダンスプラットフォーム」を日本で初開催。ダンスにフォーカスするTPAMディレクションと併せてアジアの多様なコンテンポラリー・ダンスのプログラムが横浜で集中的に展開される。

舞台関係者はもとより関心の深い観客にとって、舞台芸術の新たなムーブメントを実感できる9日間となるだろう。

文=高橋森彦 写真およびリリース提供:国際舞台芸術ミーティング in 横浜 事務局

イベント情報

国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020(TPAM2020)

■会期:2020 年 2 月 8 日(土)〜 16 日(日)
■会場:KAAT神奈川芸術劇場、Kosha33(神奈川県住宅供給公社)、横浜市開港記念会館、横浜ボートシアター、クリフサイド、関内新井ホール、横浜赤レンガ倉庫1号館、Amazon Clubほか横浜・東京の複数会場
■主催:国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2020 実行委員会(国際交流基金アジアセンター、公益財団法人神奈川芸術文化財団、公益財団法人横浜市芸術文化振興財団、PARC ‒ 国際舞台芸術交流センター)
■助成:公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューロー、損保ジャパン日本興亜「SOMPO アート・ファンド」(企業メセナ協議会 2021 Arts Fund)、アジアン・カルチュラル・カウンシル
■後援:外務省、文化庁、神奈川県、横浜市
■提携事業:横浜ダンスコレクション2020、舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)、アートサイトラウンジ vol. 25

 
■「TPAMディレクション」演目一覧(公演日程順)
リー・レンシン[マレーシア]『セクション19 ‒ 地域でのダンス儀式』 2月8〜15日
自分の身体がどれだけの空間を占めることを許されるのか検証するため、クアラルンプール近郊の「19地区」でリーが18ヶ月にわたり続けている「儀式」としてのダンスを、横浜で試みる。最終日にはその経験を共有するトークセッションを開催。
fieldworks / ハイネ・アヴダル & 篠崎由紀子[ベルギー/ノルウェー/日本]『nothingʼs for something』 2月9日 
物体、環境、パフォーマーを等価に扱うサイト・スペシフィック作品で独自のスタイルを確立し、ヨーロッパ有数の実験的フェスティバルや劇場との共同製作を重ねているカンパニーが、あえてプロセニアム型劇場空間に戻り発表した作品。
劇団態変[日本]『箱庭弁当』 2月9〜11日
1983年金滿里により大阪で旗揚げ、身体障碍者の障碍そのものを表現力に転じる芸術を追求し続けているグループによる、「さ迷える愛」三部作(序・破・急)の二作目(破)。捨てられた弁当の具が放浪し様々な存在と出会う、ユーモラスな異色作。
パドミニ・チェター[インド]『哲学的実演 1&2』 2月10〜11日
インド伝統舞踊「バラタナティヤム」を現代化したチャンドラレーカ(1928〜2006)に学び、その試みをさらに突き詰めた抽象的なダンスを創り出してきたチェターが、自身のダンスについて書かれた他者の考察の朗読と対峙しながら踊るソロ。
エコ・スプリヤント[インドネシア]『イブイブ・ベルー:国境の身体』 2月12日
インドネシアと東ティモールの国境付近の村々で伝承され、国境線が引かれる以前の人々のつながりを今に伝える伝統舞踊を、現地のダンサーたちと共に再解釈する新作(TPAM共同製作、世界初演)。
タナポン・ウィルンハグン[タイ]『退避』 2月12〜15日
日常において忌まわしいとされるものからの「退避」のフォルムから振付を引き出し、身体を通して他者性の新たな理解を模索する方法論/プロジェクト。TPAM2019での公開ワークショップを経て、個性的な日本人ダンサーを迎えての上演として結実。
fieldworks / ハイネ・アヴダル & 篠崎由紀子[ベルギー/ノルウェー/日本]『unannounced』 2月13〜15日
『nothingʼs for something』のfieldworksが劇場を縦横に用いて展開する、「アナウンスなしの」驚きに満ちた体験。
中間アヤカ[日本]『フリーウェイ・ダンス』 2月14〜15日
非ダンサーの「最初のダンス」についての記憶を採集し、それらを振付の素材として、室内に作られた「庭」の中で踊る4時間のソロ。「ごはん休憩」1時間あり。
ピチェ・クランチェン[タイ]『No. 60』 2月15〜16日
タイ古典舞踊の59の型(テーパノン)をマスターしたクランチェンが、まだ見ぬ来たるべき「60番」の理念を追求する新作(TPAM共同製作、世界初演)。
fieldworks / ハイネ・アヴダル & 篠崎由紀子 + サラ・ヤンセン[ベルギー/ノルウェー/日本]『unwritten conversation』2月16日
パフォーマンス理論とジャパン・スタディーズを専門とするドラマトゥルク/ダンス研究者サラ・ヤンセンが『nothingʼs forsomething』『unannounced』のfieldworksを論じる、パフォーマティブ・レクチャー。
毛魚モア& アキラ・ザ・ハスラー/捩子ぴじん[韓国/日本](タイトル未定) 2月16日
1946年創業のダンスホール「クリフサイド」での、一夜限りの日韓コラボレーション(世界初演)。

■ウェブサイト: https://www.tpam.or.jp
※プロフェッショナル(舞台芸術関係者)、オーディエンス(一般のお客様)共に参加方法はウェブサイトをご覧ください。

■お問合せ:国際舞台芸術ミーティング in 横浜 事務局 03‐5724‐4660
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