中村 蒼「観劇後に今作について議論してもらえたら」~新国立劇場の演劇『ロビー・ヒーロー』が開幕
(左から) 中村 蒼、岡本 玲 撮影: 引地信彦
2022年5月6日(金)新国立劇場 小劇場にて初日を迎えた、『ロビー・ヒーロー』。この度、舞台写真&桑原裕子・中村 蒼よりコメントが届いた。
本作は、新国立劇場のシリーズ企画「声 議論, 正論, 極論, 批判, 対話...の物語」第二弾。2017年アカデミー賞脚本賞受賞で話題となった映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケネス・ロナーガンが執筆した戯曲で、自分のやりたいことを見いだせずロビーの警備員として過ごしている若者が、おもわず口を滑らせてしまったことから起きるトラブルとその顛末を描いてる。
(右から) 中村 蒼、板橋駿谷 撮影: 引地信彦
ジェンダー、上司と部下、人種など、さまざまな格差のレイヤーがある中で、彼なりに考えて起こした行動は、果たして正義なのか、正論とはいったい何なのか……。自己承認欲求がSNSであふれ出す現在、さまざまな角度から考えられ身近に感じる作品。2001年オフ・ブロードウェイ初演、翌年にはウエストエンドで上演し、18年にはブロードウェイでリバイバル上演された。そんな作品を、今回、新国立劇場初登場の桑原裕子が演出を務め、中村 蒼、岡本 玲、板橋駿谷、瑞木健太郎が出演し、日本初演でおくる。
演出:桑原裕子 コメント
日本初演の「ロビー・ヒーロー」がついに幕を開けました。たった4人の男女が三時間に渡り膨大な台詞を怒濤のようにぶつけ合うこの会話劇は、日本人の感覚からすれば過剰と思えるほどの「声」に溢れています。ですがちっぽけなロビーで想いを吐き出す彼らの姿は、日々、正しさを求められ、葛藤し、もがく、今を生きる私たちの心を映しているようでもあります。千穐楽まで、ご覧になる方々の見えない「声」とたくさん繋がれますように。
主演:中村 蒼 コメント
『ロビー・ヒーロー』がいよいよ開幕しました。
登場する4人がそれぞれの"正義"で葛藤し、その4人の日常的な会話から人種、ジェンダー、格差など様々な問題が出てきます。
何者でもない人達が何者かになろうとしてもがく姿を是非見守って頂ければと思っています。
"声"や"議論"をテーマとするシリーズなので観劇後に皆さんでも今作について議論してもらえたらと思います。
(左から)中村 蒼、岡本 玲 撮影: 引地信彦
なお、本公演は22日(日)まで上演され、その後、全国公演が行われる。j
公演情報
日程:本公演 2022年5月6日(金)~22日(日) プレビュー公演 5月1日(日)・2日(月)
会場:新国立劇場 小劇場
作:ケネス・ロナーガン
翻訳:浦辺千鶴
演出:桑原裕子
出演:
中村 蒼、岡本 玲、板橋駿谷、瑞木健太郎
芸術監督:小川絵梨子
主催:新国立劇場
料金(税込:
本公演 A席7,700円 B席3,300円(税込)
公演詳細:https://www.nntt.jac.go.jp/play/lobby_hero/
に関するお問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィス:03-5352-9999(10:00~18:00)
【全国公演】