『TRIANGLE'22 Acoustic Resort』Day.2 全国屈指のリゾート福岡糸島で初開催された珠玉のアコースティックフェスをレポート

レポート
音楽
2022.9.25
TRIANGLE'22 Acoustic Resort

TRIANGLE'22 Acoustic Resort

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『TRIANGLE'22 Acoustic Resort』Day.2
2022.09.04(sun) 福岡県糸島市 福岡LASPARK RESORT内特設ステージ

“原点回帰”と“新しい挑戦”というテーマを掲げ、会場と内容の異なる3イベント9公演を行ってきた『TRIANGLE'22』も最終日。福岡県糸島市の福岡LASPARK RESORT内特設ステージにて開催された『TRIANGLE'22 Acoustic Resort』2日目は、昨日の大雨が嘘だったかのように青空が広がり、太陽が眩しく照らす絶好のフェス日和! 青々とした山と美しい海岸線の見える会場にテンション上がる中、この日も豪華ラインナップによるアコースティック編成でのスペシャルライブが目白押し。『TRIANGLE』が通常開催出来なかったことも含め、まだまだ我慢が強いられた2022年の夏。出演者にとっても観客にとってもそんな今年の夏の最高の思い出となったであろう、『TRIANGLE’22』の締めくくりに相応しい盛り上がりと感動を生んだ、2日目をリポートする。

KUZIRA

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

眩しい太陽が照らすステージに、ハットとサングラスに浮き輪姿という、リゾート感満点のスタイルの末武竜之介(Vo&Gt)が登場。おもむろにギターをかき鳴らしてひと節歌うと、「KUZIRAです、お願いします!」と挨拶。爽やかなアコースティックサウンドと抜けるような歌声を青空に響かせた「Backward」で、2日目の幕を明ける。「気持ちいい! 超気持ちいいんだけど!!」と笑顔を見せた末武は、「初めてアコースティックライブするんだけど、KUZIRAの曲合うっしょ? ビールでも飲みながら聴いて下さい」と観客に語りかけ、缶ビールを掲げて乾杯!

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

KUZIRA 撮影=タカギユウスケ

「最新アルバム『Pacific』から1曲やります。海のように大きくなれたら波のように優しくなれたらという曲です」と次の曲を紹介する末武に、「10-FEETやん!」と熊野和也(Ba&Vo)がツッコミを入れたりと楽しい雰囲気から、ミディアムな「Pacific」をのびのびとした歌と演奏で披露すると、「いい曲でしょ? こっちの方がいいかもね」と嬉しそうに笑う。末武の弾き語りから始まった、切なくエモーショナルな「Sad(Regrets)」、予定になかった「Together Forever」など楽しく気持ちよく演奏した3人は、「A Sign of Autumn」で美しいハーモニーを聴かせ、「こんなもんかね?」とラスト「Snatch Away」を披露して、満足そうにフィニッシュ。KUZIRAにとって初となった貴重なアコースティックライブは終始、温かく楽しい雰囲気に包まれていた。

キュウソネコカミ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

雑談しながらワイワイと音合わせをしていたと思うと、ぬるっとキュウソネコカミのライブがスタート。爽やかで軽快なアレンジの「ビビった」を美しいバンドアンサンブルで聴かせていると、「我慢できない!」とばかりにギターを置いてステージ前方に飛び出したヤマサキ セイヤ(Vo&Gt)がぴょんぴょん飛び跳ね、観客の手振りを煽る。「いつも激しくやっとるから、ちゃんと歌を聴いてもらってる気がするな」と嬉しそうに笑うセイヤ。「アコースティックってあんまりやったことないから、全部を詰め込みたくなるな」の言葉に、ここからの展開も期待してしまう。

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

キュウソネコカミ 撮影=タカギユウスケ

ヨコタ シンノスケ(Key&Ve)の奏でる鍵盤ハーモニカの音色が絶妙なアクセントとなった「推しのいる生活」から、「一番の挑戦曲! 全員の美声に注目して下さい」と始まった曲は、RIP SLYMEのカバーで「楽園ベイベー」。4人がマイクを繋ぎ、演奏しながらのラップに挑戦したこの曲。しっかり歌えてたし、グルーヴも出てたし、なにより会場の雰囲気と抜群にマッチして、めちゃくちゃ楽しい! 「意外といけたな」と安心した表情で語るソゴウ タイスケ(Dr)にフィールドから拍手が起き、満足そうな4人。ジャジーなアレンジの「お願いシェンロン」でセイヤがかめはめ波や元気玉のポーズを決めると、ラストは「The Band」「また明日」をしっかり聴かせてフィニッシュ。緩急付けた満足度の高いステージに、「良いバンドだなぁ!」と改めて思わされた。

FIVE NEW OLD

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

暑く熱いフィールドに涼しく爽やかな風が吹き付ける頃、会場の雰囲気にピッタリな美しい演奏と綺麗なハイトーンを響かせた「Hallelujah」で、ライブをスタートしたFIVE NEW OLD。「いい天気でよかったね、本当に。いつもと違った非日常的な素晴らしい場所で、僕たちの音楽を楽しんでって下さい」とHIROSHI(Vo&Gt)が挨拶すると、「What’s Gonna Be?」に明るくクラップを合わせて、「Ghost In My Place」の心地よいグルーヴに体を揺す観客がステージに酔いしれる。

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

FIVE NEW OLD 撮影=サトウアイコ

その反応に「アコースティックやるのはすごく久しぶりですけど、みんな楽しんで下さってるので残りの時間も楽しめると思います」とHIROSHIが微笑み、明るくハッピーな「Happy Sad」、アコースティックで演るのは初めてだという「Perfect Vacation」を披露。「みなさんにとって、こうして一緒に過ごしてる時間がいつもと違った彩りになっていれば良いなと思います」と始まった終盤戦は、「Summertime」、「Don’t Be Someone Else」と続く。心地よい音楽が会場を優しく包み込み、大自然に囲まれた会場がより美しく輝いて見え、緩やかに穏やかに時間が流れていくような、至福の時間だった。

かりゆし58

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

温かみあるアコギサウンドと個々に歌いかけるような前川真悟(Vo&Ba)の優しく力強い歌声で、1曲目「ホームゲーム」から心穏やかに安心してライブが楽しめるホーム感を生んだ、かりゆし58。近所のおっちゃんを歌った「まっとーばー」でホロリとさせて、バンドサウンドより身近さやなまめかしさを感じる、アコーステックの利点を存分に活かしたステージで観客の心をガッツリ掴む。「福岡のローカル感があるこの町に来させてもらったので、自分の地元を歌ったみたいな曲ばっかりやらせてもらおうかなと思ってます」と始まった「電照菊」も、いつも以上に歌や歌詞を噛み締めて聴くことができ、景色や心象風景が鮮明に頭に浮かぶ。

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

かりゆし58 撮影=サトウアイコ

愛と温もりに溢れた「アンマー」、親友に語りかけるような「ユクイウタ」と続き、限りなく近しいところから鳴らされるギターと歌声にどっぷり浸ってると、始まったラストは「オワリはじまり」。牧歌的な演奏に乗せた、美しいメロディと歌詞に切なさと郷愁感のあるこの曲。個人的に聴くたび涙腺が緩んでしまう大好きな曲だが、もうすぐ陽が暮れて楽しすぎる一日が終わることの寂しさと、頬に吹き付ける夏の終わりを予感させる涼しい風といった、この瞬間の気持ちやシチュエーションとあまりにハマりすぎてて、溢れる涙が止まらなくなってしまった。優しく温かい彼らの人間的魅力や、楽曲の素晴らしさを存分に感じさせるステージだった。

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