新国立劇場、深い絆で結ばれた父娘の悲劇を描いたヴェルディの人気作『リゴレット』を新制作で上演

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2023.2.28
『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

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2023年5月18日(木)~6月3日(土)新国立劇場 オペラパレスにて、オペラ『リゴレット』が上演される。

本作は、ヴェルディのオペラの中でも1位、2位の人気を争う傑作劇。演劇と音楽の融合を目指していたヴェルディが円熟を迎えた時期の作品で、深い絆で結ばれた父娘の悲劇が、演劇的な緊張感と劇的効果満点の音楽で綴られる。遊び人マントヴァ公爵に仕える道化師リゴレットは、公爵と廷臣たちが遊興を尽くす裏社会で媚びを売る生活。他ならぬ娘が公爵に弄ばれ、公爵への復讐を決意するものの、公爵を愛してしまった娘は殺し屋の前に身代わりとなって身を差し出す……という物語だ。

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

ヒット曲「女心の歌」をはじめ、「慕わしき人の名は」「悪魔め、鬼め!」など数々の名アリアで彩られる一方、美しい重唱が多いのも本作の魅力。なかでも第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」は、オペラ史上最も美しい四重唱と言われている。ヴェルディによるオペラ化に不満を抱いていた原作者ヴィクトル・ユーゴーも、初演でこの四重唱に魅了され、一夜にしてヴェルディファンになったというエピソードも残っている。

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より


『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

本公演で演出を務めるエミリオ・サージのプロダクションはビルバオ・オペラとリスボン・サン・カルロス歌劇場の共同制作で初演後、バレンシアのソフィア王妃芸術宮殿でも上演され、現代的な視点で作品の演劇性と登場人物の孤独とにクローズアップし、大成功を収めている。

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より


『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

『リゴレット』ビルバオ・オペラ公演より

注目のリゴレット役には、オペラ界で最も重要なバリトン歌手で、日本でも大人気のスター、ロベルト・フロンターリ。ジルダには美声と高度なテクニック、天性の表現力を併せ持つ美貌のスター、ハスミック・トロシャンが登場。マントヴァ公爵のイヴァン・アヨン・リヴァスは、軽やかな声でヨーロッパ中の歌劇場を席巻する、ペルー出身の大型新星テノール。殺し屋スパラフチーレに妻屋秀和、リゴレットを呪うモンテローネ伯爵に須藤慎吾、女声陣には森山京子清水華澄ら日本屈指の歌手たちも贅沢に集結。指揮にはイタリア・オペラ界の重鎮マウリツィオ・ベニーニが、新国立劇場には98年『セビリアの理髪師』以来25年ぶり、待望の登場となる。

リゴレット役:ロベルト・フロンターリ

リゴレット役:ロベルト・フロンターリ

ジルダ役:ハスミック・トロシャン

ジルダ役:ハスミック・トロシャン

マントヴァ公爵役:イヴァン・アヨン・リヴァス

マントヴァ公爵役:イヴァン・アヨン・リヴァス

指揮:マウリツィオ・ベニーニ

指揮:マウリツィオ・ベニーニ

オペラファンには見逃せない強力な布陣で、ヴェルディの大悲劇をおくる。

<『リゴレット』あらすじ>
【第1幕】
マントヴァ公爵の宮廷。ある夜会にモンテローネ伯爵が乱入し、娘を陵辱したマントヴァ公爵を大声で非難する。道化師リゴレットは嘲笑するが、激昂したモンテローネ伯爵からマントヴァ公爵と一緒に呪いの言葉を投げられ、狼狽する。不具のリゴレットの生き甲斐は娘のジルダだった。彼は清純な愛娘が汚されるのを恐れ、教会に行く以外は外出も許さなかった。だが、学生に身をやつしたマントヴァ公爵が教会でジルダを見初め、隠れ家に忍び込んで娘の心を奪ってしまう。一方、公爵の威を借るリゴレットに我慢のならない廷臣達は、ジルダを彼の情婦と思い込み、鬱憤晴らしに彼女を誘拐する。

【第2幕】
ジルダが何者かにさらわれて公爵が気落ちしていると、廷臣たちがジルダを誘拐してくるので公爵は喜ぶ。リゴレットは平静を装って宮廷に参内し、落ち着きなく娘の痕跡を探す。その姿を、廷臣たちがあざ笑う。やがて娘が公爵の寝室にいることを知ったリゴレットは、怒り、泣く。そして、動転したジルダから公爵の毒牙にかかったことを聞き、公爵を呪い、復讐を誓う。

【第3幕】
殺し屋スパラフチーレの居酒屋。リゴレットはジルダと外に佇み、公爵が士官に変装して居酒屋で女と戯れる様子を見ている。居酒屋の女は殺し屋の妹マッダレーナだった。ジルダは公爵の本性を知るが恋心は消えない。娘を先に行かせたリゴレットはスパラフチーレに公爵殺しを依頼する。殺し屋が準備を始めると公爵に惚れた妹マッダレーナが反対し、口論の末「身代わりを殺して報酬だけせしめよう」と決着する。それを立ち聞きしていたジルダは身代わりになると決意、居酒屋に入り、スパラフチーレの刃を受ける。真夜中が過ぎ、殺し屋から死体の袋を受け取ったリゴレットは、そこに瀕死の愛娘ジルダの姿を目にする。ジルダは身勝手を父に詫びながら息絶え、リゴレットは呪いの恐ろしさに打ちのめされる。

 

公演情報

新国立劇場 2022/2023 シーズンオペラ
ジュゼッペ・ヴェルディ

『リゴレット』<新制作>
Rigoletto / Giuseppe Verdi
全3幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉
 
日程:2023年5月18日(木)~6月3日(土)
会場:新国立劇場 オペラパレス
予定上演時間:約2時間30分(休憩含む)
 
スタッフ:
【指揮】マウリツィオ・ベニーニ
【演出】エミリオ・サージ
【美術】リカルド・サンチェス・クエルダ
【衣裳】ミゲル・クレスピ
【振付】ヌリア・カステホン
【照明】エドゥアルド・ブラーボ
 
キャスト:
【リゴレット】ロベルト・フロンターリ
【ジルダ】ハスミック・トロシャン
【マントヴァ公爵】イヴァン・アヨン・リヴァス
【スパラフチーレ】妻屋秀和
【マッダレーナ】清水華澄
【モンテローネ伯爵】須藤慎吾
【ジョヴァンナ】森山京子
【マルッロ】友清 崇
【ボルサ】升島唯博
【チェプラーノ伯爵】吉川健一
【チェプラーノ伯爵夫人】佐藤路子
ほか
 
【合唱指揮】三澤洋史
【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
 
【芸術監督】大野和士

料金】 S:27,500円 ・ A:22,000円 ・ B:15,400円 ・ C:8,800円 ・ D:5,500円・ Z:1,650円
【前売開始】 2023年3月11日(土)
 
のご予約・お問い合わせ】 新国立劇場ボックスオフィス TEL:03-5352-9999 (10:00~18:00)
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