『ウルトラマンアーク』戸塚有輝×金田昇×水谷果穂 3ショットインタビュー

インタビュー
アニメ/ゲーム
2024.7.5
 撮影:タナカシノブ

撮影:タナカシノブ

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7月6日からスタートする特撮ドラマ”ウルトラマンシリーズ”の新作『ウルトラマンアーク』。怪獣災害が日常化した日本を舞台に地域に密着して科学調査や避難誘導を行う怪獣防災科学調査所SKIPのメンバーを演じる主人公・飛世ユウマ役の戸塚有輝、ユウマの相棒・石堂シュウ役の金田昇、ユウマの先輩所員・夏目リン役の水谷果穂に、『ウルトラマンアーク』の見どころやSKIPチームの雰囲気やお互いの印象について聞いた。

(C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

(C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

◆3人が感じているSKIPチームの魅力とは?

――『ウルトラマンアーク』への出演が決まったとき、どのように感じましたか? 撮影前の意気込みなどをお聞かせください。

戸塚:オーディションで出演が決まったのですが、本当に嬉しかったです。ウルトラマンは僕が生まれる前からあるコンテンツ。しかも今に至るまで新しい作品を作り続けているとんでもない作品。その歴史の一端を担えることを光栄に思いました。すごくうれしかった反面、経験が浅いのでものすごく不安もありました。でも、それは決してネガティブな感情ではなく、「ここから頑張らなきゃ!」というポジティブなもの。相当な覚悟を持って挑むことができた、背中を押してくれるような感情が湧いていました。

金田:出演が決まったときは、あまり実感がなかったと言うのが本音で。出演が決まったとは言われても、お芝居の経験がない僕にとっては、レギュラーで出演すること、しかもウルトラマンという歴史のある大きな存在に出演者として関わることが、どれくらい凄いことなのか、どういうことなのかが全然分からなくて。レギュラーで出演することも初めて、作品を作ること自体がどういうことなのかもわかっていなかったので、監督や有輝、果穂さんと関わる中で、自分が出演者だという実感を持てるようになりました。嬉しい気持ちはもちろんあったけれど、僕は若干不安の方が大きかった気がしています。

水谷:これまで色々なオーディションを受けてきましたが、今回のリン役は自分に合いそうだと思ったし、やりたいという気持ちも強くて、これは絶対落ちちゃいけないみたいな気持ちで臨みました。

金田:覚悟がエグいな。

戸塚:すごいね。

水谷:オーディションって、正直、自分に合わなそうな役も受けたりするものだけど、リンには自分に近いものを感じたから、絶対にやりたいって思って。受かったときはすごくうれしかったけれど、もし落ちていたらすごく悔しかったかもって想像したりして、すごくホッとしたのを覚えています。


――リンは自分に合うかもと思ったポイントは?

水谷:ヒロインは主人公と同い年くらいの設定というイメージがあって。でも今回のリンは、ユウマよりもちょっと年上。フレッシュなヒロインというよりも、落ち着いた感じとかが見どころになるのかなという期待を持ってオーディションを受けました。

――撮影前は、お互いにどのような印象を抱いていましたか?

戸塚:みんなの印象は……。

金田:とりあえずググるところからかな(笑)。

戸塚:アハハハ。今なら、そういうところからやるかもしれないけれど、僕の場合、上京してすぐのタイミングで出演が決まったので、何をしていいのかも分からず。でも、会ってすぐにこの人たちとやっていけそうという安心感はありました。どうしてそう思ったのか、理由は今でも分からないけれど(笑)。顔合わせでなんかホッとしたのを覚えています。そのあとは、お互いを探り合う感じだったかな。昇は最初、すごく真面目な感じだったよね?

金田:僕はいつでも真面目です(シュウの口調で)。

水谷:アハハハ。

戸塚:真面目だと思っていたけれど、結構お茶目な一面が多くて。現場でたまに変な声を出したり、急に歌を歌ったりとか。収録が進むにつれて、お茶目なキャラクターが垣間見えるのがうれしかったのを覚えています。

金田:みんなの様子を見ながら徐々に(お茶目を)出していきました。有輝も言ってたけれど、なんとなく波長が合うなとは最初から感じていたので、素を出しやすかったというのは凄くあります。

水谷:二人とも一言で表しにくい性格というか。有輝はこういう子、昇はこういう子という一言が見つからない、撮影をする中で、どんどん発見がある二人だったので、一緒に過ごすのがずっと楽しかったです。

戸塚:一言で表せないって多分、みんながお互いに思っていたことかも。

金田:確かに。果穂さんもそうだよね(笑)。

戸塚:深いところまで知れたからこその今があるというか。それがSKIPの雰囲気にも出ているような気がしています。

金田:僕もそれはすごく思っていて。SKIPの優しい感じや現場の雰囲気はすでに序盤から画面に滲み出ている気がしています。

撮影:タナカシノブ

撮影:タナカシノブ

――ちなみに、みんなで一緒にいるときの役割、ポジションというのは役とリンクしていたりするんですか? 例えば、前シリーズの『ウルトラマンブレーザー』では、インタビュー中も役の関係性のような雰囲気でしたし、撮影以外でも隊長がグイグイ引っ張っていくというエピソードも伺いました。

戸塚:誰かが率先して引っ張っていくのはないかな。

金田:みんななんかちょっと引いて見てる感じだよね。

戸塚:そう! まずは様子を見るという…(笑)。

水谷:そうかも!

金田:みんな様子を伺っていて、結果誰も前に出ない、みたいな(笑)。しょうがないから(伴ヒロシ役)の西(興一朗)さんが出てくる(笑)。

戸塚:アハハハ。

水谷:そのパターンだね。

金田:西さんも前に出るようなタイプじゃないのに、僕たちと一緒にいると出てくれるみたいな。

水谷:行くしかない、って思ってくださって。

金田:出てくださるから本当に助かっています。

水谷:個々で頑張るタイプが多いので、誰かが率先して「こうしよう!」みたいな話し合いはなかったよね。

戸塚:ほかのチームってどうなんだろう。

金田:前のチームはどうでした?

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

――『ウルトラマンブレーザー』では、隊長の召集があったとか、隊長の言葉をもらって若手のみんなであーでもないこーでもないと話し合ったとか、役とリンクするエピソードをたくさん伺いました。

戸塚:そんな話を聞いた気がします。

金田:僕たちは個々で頑張ったものを持ち寄るみたいなチームだよね。芝居でお互いの変化や成長を感じても心の中で思っているだけで言葉にはしなかったかなぁ。

戸塚:僕たちがありのままでいたことが、結果SKIPとしての魅力になっている気がします。そこがいいところなんじゃないかな。自然に積み重ねていった結果できたものみたいな。

金田:たしかに。『ウルトラマンアーク』は日常感のある作品。それが魅力でもあるから、急に目立つ変化を感じ取ってもらうというよりも、最後まで観て作品の良さが伝わるような感じ。そんなことを脚本を読んだ時点で感じていたのを今、思い出しました。みんなちょっとずつ成長しているので、じっくりと見守ってほしいです。

水谷:クランクインのコメントでも話したのですが、割と最初からSKIPらしい雰囲気が出ていて入りやすかったんです。「なんか合うな」というチームワークを感じていて、それがどんどん磨かれていった印象があるので、大きい変化や関係性がグッと変わった瞬間のようなものはなかったかもしれないです。

撮影:タナカシノブ

撮影:タナカシノブ

――ちなみに、みなさんのウルトラマンの思い出は?

戸塚:幼少期に図書館に行くことが多かったのですが、そこで観た資料映像が僕の中に強く残っているウルトラマンの思い出です。『ウルトラマンA』でヒッポリト星人がエースをはじめ次々とブロンズ像に変えてしまうという衝撃の回があるんです。怖いからトラウマになっているみたいなものではなく、特別で強烈な思い出として残っています。もちろん小さい頃は普通にソフビのフィギュアでも遊んでいたので、ウルトラマンは昔から慣れ親しんでいたコンテンツです。

金田:僕は3つずつ歳の離れた三人兄弟なので、常にヒーロー番組やウルトラマンが家で流れている中で育ちました。車に乗れば父が『ウルトラセブン』や『ウルトラマンタロウ』などの映像を流していたので、ウルトラマンを常に感じている環境で。世代的には『ウルトラマンコスモス』とかなので、そこはしっかり観ていた気がします。ヒーローショーも行ってたし、フィギュアでも遊んでいたので、子どもの頃から常に身近にあった存在はウルトラマンでした。

水谷:私は三姉妹だったので、家の中はプリンセスや魔法系ばかり。ウルトラマンをリアルタイムでしっかり観たのは『ウルトラマンブレーザー』が初めてでした。

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

――最初が『ウルトラマンブレーザー』!

水谷:そうなんです! すごくかっこいいけれど、私がイメージしていたウルトラマンとはちょっと違っていて(笑)。最初の印象は『ウルトラマンアーク』と全然違うということ。いわゆる王道のウルトラマンとはちょっと違う『ウルトラマンブレーザー』から入ったのは結果、面白かったけれど、ウルトラマンアークの姿を見て、「ウルトラマンってこうだよな」とちょっと安心したのを覚えています。

――ウルトラマンアークに変身したときはどうでしたか?

戸塚:撮影の中でも、変身は特に難しくて。ユウマは戦闘訓練を受けていない一般市民。だけど変身してすごく巨大な怪獣に立ち向かうというところの流れは、ひとつひとつ整理して、複雑な感情もこぼさないように意識しながら変身していました。いろいろなシチュエーションで変身するので、そこも見どころの一つだと思っています。最初はものすごく緊張したし、カメラが寄ってきて止まらなきゃいけないポジションとかにも苦労しましたが、すっかり上手くなったし、自信もつきました。やっぱり、買ってもらいたいじゃないですか…(笑)。

――変身アイテムを?

戸塚:変身アイテムをゲットして真似してもらいたいという思いもあるので、ユウマとして戦う想いと、僕自身がみんなに真似してもらいたいという想いが込められた変身になっています。いろんな思いを込めた変身なのでより難しく感じたのかもしれないです(笑)。

――戦闘訓練を受けていない普通の人もヒーローになれる、というのは夢がありますよね。

金田:いいですよね。僕もなれるかも、って思えるのはいいなと。変身の撮影はすごく大変そうでした。いろいろな角度から撮影していたし、止めるポジションとかもいろいろなパターンがあるし、毎回シチュエーションも変わるから、「頑張ってるなぁ」と感心しながら見ていました。ま、見つめるだけでしたけれど(笑)。

水谷:私は完成した映像で初めて変身シーンを観たのですが、ユウマはかわいらしいイメージがあったので、「こんなカッコよく戦ってるんだ!」って感動しました。

戸塚:そうですよ。目とか光るんですから(キリッ)。

水谷:こんなことやってたんだ、私のいないところで頑張ってるんだって思いました。

撮影:タナカシノブ

撮影:タナカシノブ

――シュウがSKIPチームに入ってくるという設定。出来上がっているチームに新しい人が入ってくるというシチュエーションで、みなさんはどのようにコミュニケーションをするタイプですか?

金田:僕は意味のわからない行動をする!

戸塚:マジでやめて(笑)。

水谷:あれ、本当に困るから(笑)。

――突然変な声を出すとか、歌い出すとかおっしゃってましたよね。

金田:ハイ(笑)。でも、誰にでもやるわけではないんです。仲良くなりたいと思ったときにやりがちというか。仲良くなりたいと思わなければ、流れに任せる感じで自分からは動かないかな。

戸塚・水谷:アハハハ。

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

場面カット (C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京

――正直でいいですね。

金田:僕は割とクールに見られがちなので、相手が「自分から喋らないと!」みたいに思うみたいなんです。だからそういう気持ちを崩せたらいいなという思いで、予想してなかった行動をして印象を変えられたらとは思っています。最初から素を出すというのもアリかもしれないかな。

戸塚:僕は自然に身を任せて先に行き着くというのが摂理だと思っているので、自分から動くことは少ないかも。自分が思った通りに事が進むほうが少ないから、流れに身を任せることをモットーのひとつとしています。

金田:深い!

水谷:私はとりあえず喋りかけようとは思うけれど、仲良くなれるかなれないかは相性っていうのもあるので…。

――無理をしないのも大事にですからね。

水谷:仲良くなれるときは頑張らなくてもなれるもの。頑張っていろいろやってもすれ違ってしまうこともあるというのを知った上で、話しかけたり、話してみようという気持ちです。

――では、最後に『ウルトラマンアーク』の注目ポイントと放送を楽しみにしている方へのメッセージを。

戸塚:ユウマが人間としてヒーローとして成長していく物語です。いろいろな怪獣や人々と出会って、様々な問題をSKIPのみんなと乗り越えながらユウマがゆっくりと成長していく過程を見届けて欲しいです。

金田:シュウは立場上、板挟み状態になることが多いキャラクターです。自分の中で積み上げてきた正義が一貫してある中、ユウマやSKIPの意見も一理あると考えるようになります。それぞれの正義を考える中で、SKIPのみんなと一緒に成長しながら、シュウ自身の答えを出していく姿に注目してください。

水谷:SKIPの良さや物語の面白さは、観ていただければ伝わると思うので、安心して観てくださいというのがひとつ。個人的にはリンの髪型に注目してほしいです。毎回色々なヘアアレンジをして画面に華やかさが出るように工夫しているので、そういったところもぜひ楽しんでください。

取材・文・撮影:タナカシノブ
 

放送情報

『ウルトラマンアーク』

2024年7月6日(土)放送開始
放送時間:日本時間毎週土曜日午前9:00~9:30
国内放送局:テレビ東京系6局ネット他
海外放送局・配信サイト(予定):<中国>Tencent Video、Youku、iQIYI、Bilibili/<香港>ViuTV/<台湾>MOMO TV/<タイ>Channel7/<インドネシア>RTV/<ベトナム>FPT Play
<マレーシア>Astro Ceria
出演:戸塚有輝・金田昇・水谷果穂・西興一朗ほか/声の出演:広瀬裕也
メイン監督:辻本貴則(辻は一点しんにょう)/シリーズ構成・メイン脚本:継田淳
オープニング主題歌「arc jump’n to the sky」access
エンディングテーマ「メラメラ」ARCANA PROJECT
サウンドトラック:林ゆうき

 
番組公式サイト:https://ani.tv/ultraman_arc/
作品公式サイト:https://m-78.jp/arc/
作品公式X(旧Twitter): https://twitter.com/ultraman_series/

(C)円谷プロ(C)ウルトラマンアーク製作委員会・テレビ東京
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