笑って泣ける時代劇に、サンバにEDM――松平健が挑む“進化した”『暴れん坊将軍』、コロッケ共演の特別公演を語る

インタビュー
舞台
2026.7.30
松平健 撮影=ハヤシマコ

松平健 撮影=ハヤシマコ

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俳優・歌手として活躍する松平健と、モノマネ界のレジェンド・コロッケが芸能生活45周年を迎えることを記念した特別公演『松平健×コロッケ45周年特別公演』が9月15日(火)~9月30日(水)まで東京・明治座にて、10月18日(日)~11月5日(木)まで、大阪・新歌舞伎座にて開催される。2部構成でお届けする同公演では、第1部で「暴れん坊将軍 THE STAGE2 狙われた将軍」の芝居、第2部では歌やモノマネなど豪華絢爛なエンタメショーが展開される。今回SPICE編集部では、“上様”こと松平健にインタビューを敢行。笑いあり、涙あり、さらに踊れる、感動渦巻く華やかな舞台に懸ける思いについて話を聞いた。

「『暴れん坊将軍』は共に育ってきた作品」

松平健

松平健

――松平さんは俳優、そして歌手として幅広く活躍されていて、老若男女、誰もが知る存在かと思います。代表作といえば、やはり『暴れん坊将軍』。1978年から続く、誰もが知る人気の時代劇シリーズです。

テレビシリーズは48年前、そして舞台を始めてからは今年で45年が経ちますね。

――昨年、芸能生活50周年を迎えられましたが、俳優活動のすべてといっても過言ではないですよね。松平さんにとって『暴れん坊将軍』という作品はどういう存在でしょうか?

芸能活動のうち、48年が“暴れん坊”ですからね。やはり共に育ってきた作品ですよね。始まった当初は私もまだ新人でしたし、「上様」も 「上様」としてなりたての頃(江戸幕府第8代将軍に就任した頃)からスタートしたんでね。

――若い世代はテレビシリーズでの『暴れん坊将軍』は知っていても、舞台として上演されていることを知っている方は少ないのかなと思ったのですが。

それが2024年に芸能生活50周年を記念して『暴れん坊将軍』の舞台を上演したときに、若い世代のお客様が結構多かったんですよ。「マツケンサンバ」を知って、『暴れん坊将軍』を知るという人が多いみたいですね。

――さすが「マツケンサンバ」の認知度は凄まじいですね。今回の公演もそうですが、テレビシリーズと舞台ではどのようなストーリー展開がされていくのか気になっている人も多いかと思います。

テレビのイメージをそのまんま舞台にしているので、白馬に乗って登場したり、そこから続く展開はテレビシリーズと変わらないんですよ。

――テレビシリーズが忠実に再現されているんですね。舞台ならではの展開も気になります。

そこはやっぱりライブなんで。テレビではできない、笑える場面もたくさんあります。

――今回の公演の脚本を手掛けている細川徹さんといえば、シティボーイズの公演をはじめ、お笑い要素の多い脚本を担当されてきた作家さんというイメージがあります。細川さんが脚本を担当することになったキッカケは何だったのでしょうか?

舞台の前に、『小河ドラマ 徳川☆家康』という映像作品で初めてご一緒しました。その時の作品がすごく面白くて。ご本人も時代劇がお好きなようでしたので、今回も脚本をお願いすることにしました。『暴れん坊将軍』としては2本目の脚本になります。

松平健

松平健

――今回の公演『暴れん坊将軍 THE STAGE2 狙われた将軍』は東京・明治座で上演された新春公演があまりの高評価だったことから、今回めでたく大阪・新歌舞伎座でも再演されることになりました。今回の作品はどんな仕上がりになっているのでしょうか。

今までの『暴れん坊将軍』にはない笑いの要素がふんだんにあるんですよ。しかも今回はコロッケさんも参加しているので、コロッケさんの持ち味でもお客様をしっかり笑わせる。今まで上演してきた作品の中でも、こんなにも笑いの多い作品はなかなかなかったですね。

――コロッケさんは6月にも新歌舞伎座でモノマネ公演を手掛けていらっしゃいます。お二人それぞれの公演だけでも存分に楽しめるなか、今回の共演はかなり贅沢な内容になりそうですね。

ただね、コロッケさんは今回の第1部のお芝居にはかなり集中していて、そこでは笑いはあってもモノマネはやらないんですよ。

――そうなんですか!? それはコロッケさんのファンからするとすごく斬新ですし、モノマネ界のレジェンドが俳優としてお芝居に向き合うステージはかなり貴重ですね。コロッケさんは今年で芸能生活45周年を迎えられますが、お二人が出会われたのはいつ頃だったのでしょうか?

実は、初めてお会いしたのは3年ほど前なんですよ。

――お二人とも芸能生活が長いのにそれは意外ですね。

私やコロッケさん、久本雅美さんや檀れいさんと、4座長で出演した舞台『大逆転! 大江戸桜誉賑』がキッカケです。それも細川さんが脚本を手掛けてくれた作品なんです。今回はコロッケさんが芸能生活45周年を迎えられるということで、一緒にやりましょうということになりました。

――今回、松平さんとコロッケさんの共演に喜んでいるファンも多いかと思います。今回の舞台の脚本について、松平さんから細川さんへストーリー展開などについて、お話しされることはあったのでしょうか?

そこはもう完全にお任せです。細川さんの脚本は、出演する相手に合わせて書かれる方なんで。完成した脚本はすごく面白くて、元大盗賊が周囲に騙されることになり、(徳川)吉宗を討つことを企てるという、今までにない面白い話になっています。

――上様と義賊の組み合わせはいかにも時代劇という雰囲気を感じますが、ストーリーには“闇仕事”という今時のワードも出てきます。昭和の時代から始まった『暴れん坊将軍』が令和の時代にもハマっていることが面白くも新鮮でした。

そうなんです。細川さんは現代に起こっている流行や事件を取り入れて脚本を作ってくれているんで、そのあたりも若い人が共感しやすいんだと思いますよ。

「「マツケンEDM」を舞台でやるとは思っていなかった(笑)」

松平健

松平健

――第1部の「暴れん坊将軍」のお芝居が終わると、第2部は「マツケン・コロッケのゴールデンパラダイスショー」。ここではモノマネからサンバまで、豪華絢爛なエンタメショーが繰り広げられます。公演チラシも“ゴールデン”感満載だし、タイトルからして、もう内容が気になって気になって……。

そうですよね(笑)。今回は初披露の楽曲がありまして。ダンスミュージック調の「マツケンEDM」という曲があるんですが、それをオープニングでやらせていただきます。そのノリを引き継いで、コロッケさんのモノマネへと続いていきます。

――「マツケンEDM」、YouTubeで拝見しましたが、衝撃でした!

舞台でやるとは、自分でも思ってなかったんですけどね(笑)。

――BPMの速さはもちろん、ダンスも激しくて。お芝居の直後にこの楽曲が披露されるのはファンの方も驚かれると思います。「マツケンEDM」を初めて聴いたときの印象はいかがでしたか?

松平健

松平健

最初に聞いたときは高音に驚いたんですが、意外と声が出ることがわかって。テンポもすごく早いんで最初はちょっと戸惑いましたけど、慣れてきたらすごく楽しく歌えましたね。

――「マツケン」シリーズといえば腰元ダンサーズのダンスも見逃せませんが、「マツケンEDM」の振り付けも圧巻です。そんな楽曲がオープニングから見られるのはワクワクしちゃいますね。

その盛り上がりの後にコロッケさんがモノマネで登場してきますよ。

――どんなモノマネが繰り広げられるのか、それは乞うご期待ということで。ほかにも辰巳ゆうとさんのステージなど盛りだくさんの内容ですが、大人気の「マツケンサンバⅡ」も披露いただけるんですよね?

もちろんです。

――「マツケンサンバⅡ」は1999年に自主制作盤CDとしてリリースされた楽曲です。リリースから何度もブームが訪れて、今では幼稚園児も踊れるほどの超ヒット曲となりました。この盛り上がり、ご自身ではどう捉えていらっしゃいますか?

当初から全国的にヒットさせようという思いでやっていたので、やっぱり嬉しかったですね。世間でよく知られているのは「マツケンサンバⅡ」ですが、コンサートで「マツケンサンバ」がⅠ~Ⅳまであることを知ると、お客様は“え~!?”と驚かれるんですよ。

早着替えに女装も……舞台ならではの見どころが満載

松平健

松平健

――公演では衣裳も気になります。テレビシリーズの『暴れん坊将軍』ではシーンごとに別撮りするため衣裳も異なりますが、お芝居となると旗本役の“新さん”から“上様”へ、どう衣裳が替わっていくのかも見物ですね。

そこは早着替えで。舞台の裏では衣裳さんや床山さんなど3人体制で待ち構えているんですよ。

――その舞台裏で“新さん”から“上様”へのキャラクターの切り替えも行われるんですね。舞台での表現など、心掛けていることはありますか?

やっぱり“上様”は将軍だからビシッとした気持ちになるし、“新さん”はテレビでもお馴染みのキャラクターに気持ちがすっと入りますよね。

――お芝居ではさっきまで“新さん”だったのが、あっという間に“上様”に変わる。そのライブ感も楽しみですね。そして、第2部のショーではお馴染みのキラキラと輝く衣裳も!

実はショーでも意外と早着替えが多いんですよ。

――見どころが盛りだくさんですね。ところで、大阪ならではのアレンジなどもあるのでしょうか?

お芝居などの脚本は変わらないのですが、コロッケさんのモノマネは時々内容を変えていらっしゃいますね。1000種類ほどのレパートリーがあるみたいですからね。

――そこに松平さんのモノマネが加わる……なんてことは?

まだないですねぇ(笑)。

――松平さんの「マツケンサンバ」シリーズはグッズが話題になることが多いですよね。有名キャラクターや企業とのコラボも多く、“マツケン”の存在は年々大きくなっています。

松平健

松平健

キャラクター化されて一人歩きしている感じもしますが、色々とお話をいただくのはありがたいことですね。今回の公演でも売店が出るので、そこでグッズなども販売される予定です。

――YouTube番組も面白いコンテンツが多く、そこからファンになる人も多いと聞きました。現在72歳の松平さん。「マツケンEDM」のアグレッシブなダンスをはじめ、舞台に向けて何か体力づくりなどはされていますか?

心掛けているというか、毎日ウォーキングをやっているだけで。

――それだけなんですか!?

舞台も運動になりますからね。

――舞台がライフワークになっているからこそ、ですね。今回の公演で披露される楽曲の情報などは事前に公開もされているので、YouTubeなどで予習もできますが、今回初めて舞台鑑賞をするお客様へ何かアドバイスなどはありますでしょうか?

『暴れん坊将軍』は初めて舞台を観る人にとって、すごく入りやすい作品だと思います。小さなお子さんが来られることもありますしね。あと、今回の公演では私が女装もするんですよ。

――“新さん”から“上様”、そして「マツケンサンバ」シリーズに加えて女装まで!

遊び心がふんだんに詰まっているんですよ。化粧も変わりますからね。似合わないところもお客様に笑ってもらえるかと思います。

――松平さんのステージではファンの方がサイリウムなど“光物”で応援する姿もありますが、今回の公演でもアイドル的な“推し活”はありですか?

もちろんです。みなさん手作りのうちわとか作られててすごいんですよ。大阪のお客様は自分も楽しむんだっていう気持ちで来てくれる。そこに私も乗っかるように一緒に楽しめればいいなと思っています。

松平健

松平健

――公演期間が長いので、時代劇や芝居好き、お笑い好きも何度でも通えそうですね。

家族みんなで楽しめると思いますよ。何度も足を運んでいただくお客様もいらっしゃいますけど、脚本は変わらないといいましたが、私たちも気づかないうちに日々変わるところがあるんだと思います。席の場所を変えて観に来られる方もいらっしゃいますからね。

――最後にSPICE読者へ、メッセージをお願いします。

今回の芝居はすごく熱が入っています。新しい挑戦として立ち廻りもすごく長くなっているので、気分もすっきりしていただけると思います。そして、コロッケさんと一緒に共演することで笑いはふんだんに盛り込みました。芝居では笑って泣いてすっきり。ショーは盛りだくさんで見どころいっぱい。コロッケさんも立ち廻りに挑戦しているので、コロッケさんのファンの方にとっても新鮮な舞台になっているかと思いますので、ぜひお越しください。

取材・文=黒田奈保子 撮影=ハヤシマコ

公演情報

『松平健×コロッケ45周年特別公演』
第一部「暴れん坊将軍 THE STAGE2 狙われた将軍」
脚本・演出:細川徹

第二部「マツケン・コロッケのゴールデンパラダイスショー」
構成・演出:細川徹

出演
松平健 コロッケ
辰巳ゆうと / 伊藤純奈 荒木健太郎 岡田翔大郎
真砂京之介 瀬野和紀 大原万由子 / 白石まるみ 笠原章
 
公演日程:
◆東京公演 2026年9月15日(火)~9月30日(水)明治座
◆大阪公演 2026年10月18日(日)~11月5日(木)新歌舞伎座
 
情報:
◆東京公演(全席指定・税込):S席14,000円/A席7,000円
◆大阪公演(全席指定・税込):S席(1階~2階)14,000円/A席(3階)7,000円
 
東京公演公式ホームページ:https://www.meijiza.co.jp/info/2026/2026_09/
お問い合わせ:明治座センター 03-3666-6666(10:00~17:00)

大阪公演公式ホームページ:https://www.shinkabukiza.co.jp/perf_info/20261018.html
お問い合わせ:新歌舞伎座テレホン予約センター 06-7730-2222(10:00~16:00)
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