RAD野田、映画「HESONOO」トークショーで壮絶すぎるツアー振り返る

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2016.3.13
左から野田洋次郎、朝倉加葉子監督。

左から野田洋次郎、朝倉加葉子監督。

本日3月12日に東京・TOHOシネマズ新宿にて、映画「RADWIMPSのHESONOO Documentary Film」のトークショーが行われ、野田洋次郎(Vo, G)と朝倉加葉子監督が登場した。

昨日3月11日に公開されたこの映画は、RADWIMPSのメジャーデビュー10周年を記念し、彼らの2015年の活動に密着したもの。アジアとヨーロッパを回る海外ツアー、ONE OK ROCKやMr.Childrenといった豪華なゲストを迎えて行われた対バンツアー、千葉・幕張メッセ国際展示場4~6ホールでのワンマンライブの模様が、メンバーへのインタビュー映像とともに収められている。

イベント進行役のユニバーサルミュージックスタッフから本作に対する思いを尋ねられた野田は「映画が決まったのがちょうどドラマーの(山口)智史から抜けたいって話をされた直後で、正直まったく先が見えなかった」と語り出し、「『僕たちのバンドは続いていくのかな』みたいな気持ちがどこかにあって。じゃあ、何が起こるにしろ記録してもらうっていうのはいいことなんじゃないかなと思って、(企画が)進んでいった気がします」と制作に至る経緯と当時の心境を振り返った。

約3カ月にわたる密着撮影で、常にカメラに追われている環境について感想を聞かれると、野田は「またしつこいんですよ(笑)」と苦笑い。「朝倉さんはさすが影の消し方がうまいんです。でも若干2名ほど我が強いカメラの方がいて、リハをやってるところを至近距離で撮ろうとするから、2回ぐらい『オイ!』ってなりました」と明かす。また活動休止に入った山口に代わり、森瑞希が急遽サポートドラムとして参加するという過酷な状況で完遂したツアーに関しては「正直、壮絶すぎてあまり覚えていない」とコメント。「なんとかしなきゃいけないぞという火事場のクソ力が発揮されてあれができたんだと思う。いろんな奇跡が起きまくっていたなあ」と回想し、「智史のフレーズって独特で綿密に作られたものだから、みっきー(森)がそれを継承できたということが奇跡」と述べた。

さらに朝倉監督からは桑原彰(G)の撮影裏話が飛び出す。「桑原さんはギターを持っていないときは恥ずかしくなっちゃうんです。でも徐々にカメラが前に回り込んでも我慢して受け入れてくれるようになって、バナナを食べながらでも話してくれるようになった」と話すと、野田は「小動物との交流みたい(笑)」と笑顔に。「3カ月の成長日記みたいな。そのドキュメンタリーでよかったんじゃない?」と乗り気で語っていた。

最後に野田は「この映画に収められている時間は僕らにとってかけがえのないものなのですけど、まだまだ皆さんの人生にとって面白いものだったり、新しい発見だったり、寄り添えるものだったり、とてつもなく大きなものをこれからも生み出していくので、楽しみにしていてほしいと思います」と語り、イベントを締めくくった。

音楽ナタリー
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