追悼・松本雄吉、維新派『透視図』をBSスカパー!で放送

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維新派『透視図』 photo:Yoshikazu Inoue

維新派『透視図』 photo:Yoshikazu Inoue


6月18日に松本雄吉が死去した。松本が主宰した維新派は、広大な敷地でダイナミックな野外劇を行う特異な劇団だった。BSスカパー!「THE STAGE LEGEND~伝説舞台~」では、松本を偲び、維新派が2014年に大阪の中之島GATEサウスピアで上演した『透視図』を、8月3日(水) 午後11:30より放送する。

『透視図』は2014年、10年ぶりに維新派の本拠地である大阪で上演された野外公演だ。周囲に川が流れ、舞台奥に大阪の高層ビル群を臨む絶景スポットに創られた、5m四方の正方形が16個並んだ「島」が舞台。登場人物が語る個人史や自己のルーツ。それぞれの“都市”に向けられたまなざしが舞台上を交錯する。過去から現在へと流れる人々の記憶が重層的に浮かび上がる幻想的なオオサカ都市論。

作品本編のノーカット放送に加え、松本の盟友だった少年王者舘の劇作家・演出家の天野天街、そして演劇評論家の小堀純が登場し、維新派の魅力を語る。

なお、松本亡き維新派であるが、今年(2016年)10月に奈良・平城京跡で野外公演をおこなうことが決定している。

放送情報
BSスカパー!「THE STAGE LEGEND ~伝説舞台~ #31 維新派『透視図』」
 
●放送日 8月3日(水) 23:30~
 
●Story:
少年は、街で、沖縄生まれの祖母を持つヒツジに出会う。祖母の記憶の大阪をめぐる二人は、街を抜け、路地を走る。街にあふれる高層ビル、標識、インターネット、死者、影、人々の記憶。二人が目にしたのは、現在と過去、虚と実が交差した“オオサカ”だった。

 
●維新派『透視図』 (2014年10月11日~28日 大阪・中之島GATEサウスピア)
■構成・演出:松本雄吉
■音楽:内橋和久
■舞台監督:大田和司
■出演:石原菜々子、坂井遥香、岩村吉純、森 正史、金子仁司、石本由美、平野 舞、大形梨恵 ほか

■番組トークゲスト:天野天街(劇作家・演出家/少年王者舘主宰)、小堀純(編集者/演劇評論家)
■番組サイト:
http://www.bs-sptv.com/program/2378/​
●維新派プロフィール
1970年関西を拠点に設立。主宰・脚本・演出をつとめる松本雄吉を中心に、さまざまな場所で公演を行う。1991年に東京・汐留のJR跡地で上演された「少年街」より、リズムに乗せて大阪弁で語る独自の表現スタイル・ヂャンヂャン☆オペラの手法を確立。「移民」や「漂流」をキーワードに、創設以来、一貫してオリジナル作品を上演。発語、踊り、音楽など、どの点においても世界的に類を見ない集団で、とりわけ野外に自らの手で巨大劇場を建設するという手法は国内外から注目を集め、ドイツ、イタリア、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、南米ツアーなど、世界各地で公演を行っている。2016年10月14日~24日に奈良・平城京跡地で公演予定。

 
●松本雄吉プロフィール
1946年熊本県天草市生まれ。大阪教育大学で美術を専攻。
野外にこだわり、観客とともに旅をする『漂流』シリーズを企画。近年では、『イキシマ』(松田正隆作)、『レミング』(寺山修司原作)、『十九歳のジェイコブ』(中上健次原作)の演出などを務めた。2002年 「カンカラ」で第二回朝日舞台芸術賞受賞、2005年「キートン」で第12回読売演劇大賞演出家部門優秀賞、2009年「呼吸機械」で朝日舞台芸術賞アーティスト賞と芸術選奨文部科学大臣賞、2011年紫綬褒章、2015年「透視図」で大阪文化賞など受賞歴多数。
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