角野隼斗×フランチェスコ・トリスターノ、ジャズの聖地・ブルーノート東京に登場!~楽屋裏トークを交え “Unstoppable” な公演を振り返る~

レポート
クラシック
2023.1.5

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ブルーノート東京——このジャズの聖地に角野隼斗が出演するのは3度目となる。今回は、あのフランチェスコ・トリスターノとの共演だ。

トリスターノといえば、2001年にJ.S.バッハの『ゴルトベルク変奏曲』でCDデビューし、王道的なクラシック・ピアニストとして飛躍していくかと思いきや、彼の研ぎ澄まされた感性・知性はその枠には収まりきらなかった。古楽からテクノまでジャンル横断的に演奏し、DJとしての顔も持つ。エレクトロニクスを取り入れた自作品を積極的に手がけ、カッティングエッジな取り組みでいつも周囲を驚かせてきた。

フランチェスコ・トリスターノ

フランチェスコ・トリスターノ

トリスターノの尖った活動や、伝統と創造性と掛け合わせたJ.S.バッハ演奏は、どこかグレン・グールド(1932〜1982)の姿と重なって見える。電子メディアや録音技術の可能性に着目し、自身の演奏活動を録音だけに集中させた伝説的なピアニストだ。そんなグールドの演奏表現を再現するAIシステムが開発された際、トリスターノはデータのインプットに大いに貢献し、披露演奏会『Dear Glenn』ではAIのグールドと二重奏を披露している(2019年、オーストリア)。

東大の大学院でAIの研究を専門としていた角野隼斗が、そんな先進的な活動を続けるトリスターノの演奏を実際耳にしたのは3年前の来日公演だった。その時の感銘をSNSに投稿したところ、本人との交流が始まった。リアルに初対面したのは昨年10月。角野がヨーロッパ訪問中のことだった。それからわずか1年ほどで、今回のブルーノート公演が実現することになった。

角野隼斗

角野隼斗

筆者は11月15日の本番に先立ち、彼らがリハーサルを行う都内某所のスタジオを訪問し、それぞれに抱く互いへのリスペクトや音楽性について話を伺っていた。本稿では、その時の彼らの言葉を交えながら、ブルーノート東京での2ndステージの模様をレポートしよう。

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