藤山直美「明治座に来て、楽しく微笑んで夢を見て帰っていただけたら」~『おだまり、お辰!』東京公演が開幕

レポート
舞台
2026.6.15
『おだまり、お辰!』合同取材会(左から)岡本圭人、吉田栄作、高畑淳子、藤山直美、柄本明、ベンガル

『おだまり、お辰!』合同取材会(左から)岡本圭人、吉田栄作、高畑淳子、藤山直美、柄本明、ベンガル

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2026年6月12日(金)明治座にて、『おだまり、お辰!』東京公演が開幕した。この度、合同取材会と舞台稽古公開が行われ、その模様が届いたので紹介する。

本作は、作・横山一真、演出・竹園 元の新作芝居。女中と伯爵夫人、口げんかばかり二人が同じ男に恋をして……という、笑いと涙がたっぷり詰まった、波乱万丈の物語だ。出演者は、藤山直美、高畑淳子、吉田栄作、ベンガル、岡本圭人、そして柄本明という、日本演劇界を代表する実力派俳優たちが集結し、ドタバタ劇を描く。

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

合同取材会レポート

藤山:一見、何の集まりかわからない恰好をしているのですが(笑)、観ていただいたら楽しい芝居ですので、ぜひ明治座に足をお運びください。

『おだまり、お辰!』藤山直美        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』藤山直美        舞台写真撮影:髙村直希

高畑:新歌舞伎座での公演を終えて明治座の公演がスタートいたします。大阪では劇場に人が集まって笑いがこだまして、お客様から力をいただきました。明治座でもそういったことがまた起こりますように努めてまいります。

吉田:僕の役は藤山さんと高畑さんから想いを寄せていただくような役です。この公演はメジャーリーガーがホームランを打った時のように、気持ちが晴れるような気分になっていただける舞台だと思いますので、明治座でお待ちしております。

『おだまり、お辰!』吉田栄作        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』吉田栄作        舞台写真撮影:髙村直希

ベンガル:とにかく、お客さんが楽しく、喜んでいただける芝居を目指して稽古を重ねてきました。ぜひ明治座にお越しください。

岡本:僕は“喜劇”が初挑戦でして、稽古中はどうなるかなと思っていたのですが新歌舞伎座では、あたたかいお客様に恵まれて、本当に笑っていただきました。お腹を抱えて笑っている方もいて、喜劇って本当に素晴らしいなと思いました。稽古場ではだれも笑っていなくて怖かったのですが…(笑)。明治座での上演を楽しみにしておりました。皆さんに楽しんでいただけるよう頑張ります。

柄本:銀蔵という役をやらせていただきます。芝居を観ていただけたら、この扮装の意味も分かると思いますので(笑)、たくさんの方が足を運んでくださればと思います。

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

ーー(皆様へ)大阪と東京でお客様の反応が違うと思うのですが、ご自身の演じ方は変化しますか?

岡本:新歌舞伎座では本当にたくさんの方に喜んでいただいて、僕もパワーをもらいました。お客様の力と笑いで芝居自体も変化していって、どんどん新しい芝居になっていったと思います。明治座のお客様にはどのように反応していただけるのか楽しみです。

吉田:地域によって笑いのツボは違うと思うので、(東京は)13 回ある公演の中で探っていきたいと思います。

高畑:稽古場ではだれも笑うことがなくて、しーんとしていて、『どうなるんだろう…』と思っていたのですが、初日は火が付いたように笑いが出ていて、(笑いの)本場だな、と思いました。(舞台は)ナマモノということを忘れずに芝居をしたいと思います。

藤山:大阪では大阪の地方ネタをやっていたのですが、明治座では東京のお客様に楽しんでいただけるバージョンに変えたいな、と。喜劇は東京でも・大阪でも変わらず、務めさせていただきます。

柄本:生の舞台ですので、お客様とどのようなものが生まれるのか、とにかく一生懸命やらせていただきます。

『おだまり、お辰!』柄本明        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』柄本明        舞台写真撮影:髙村直希

ベンガル:やることは全く同じですが、劇団(東京乾電池)で大阪に初めて行ったときは、大阪のお客様の反応が怖かったんです。でも、受け入れてもらえて、大阪の人たちはとても温かい人たちなんだなと思いました。新歌舞伎座のお客様は出演者である私たちを盛り上げてくださったので、東京のお客様にも心から楽しんでいただければと思っております。

ーー(皆様へ)共演者の皆さんの見どころを教えてください。

岡本:キャラクターの濃い俳優さんたちなので、それぞれに見どころはたくさんあるのですが…(笑)。個人的に好きなのは 17 歳の柄本さんです。柄本さんが 17歳の男の子を演じていてすごいです。同じ役がどんどん年齢を重ねていくような舞台で、明治、大正、昭和と 3 時代を生き抜いてきた人なので、時代と夢を見つめているようなものになっています。

吉田:藤山さん、高畑さん、柄本さんは“喜劇のおばけ”なので、行くときはどこまでも行ってしまう(笑)。こっち3人
で(吉田、ベンガル、岡本)押さえないと(笑)。

高畑:この作品は最初にみんなでお芝居するところから始まり、後半にはロミオとジュリエットをやるという、常に演じることがテーマになっているんですね。柄本明さんがジュリエットをなさるんですけど、観劇した私の友人が『とても愛らしい。よく顔を見て普通にお芝居できるね』と言っていて、それも面白いところなんだろうな、と思います。

『おだまり、お辰!』高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

藤山:座組が27名で、ここにいる役者以外にもたくさん出演しているんですけど、みんなフル回転です。本来は作り上げるのに本来60名くらい必要な芝居です。全員が必死でやってくれているので、隅々まで見ていただけたらと思います。

柄本:直美んが仰ったように、我々だけでなく他の出演者も出ています。それぞれのシーンも楽しんでいただきたいと思います。

ベンガル:この6人がどんな芝居を繰り広げるのか、という風に思っていただけると嬉しいです。お客様の感じ方は百人百色だと思いますが、僕も一緒に並んでこの方々を見てみると『恐ろしい芝居だな』と思います(笑)。

『おだまり、お辰!』ベンガル        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』ベンガル        舞台写真撮影:髙村直希

ーー(皆様へ)ご自身が演じている役のチャーミング・好きだなと思うところはありますか?

岡本:ストーリーテラー、狂言回しとしての役割を持っていて、お客様とのコミュニケーションも担う役です。お客様と一緒に会話をしたり、反応を見たり、というのはなかなかできないので、本当にお客様の反応に助けられています。何が返って来るかわからないという部分が、怖さもありつつ毎回新鮮な気持ちで演じられるのですごく楽しいです。

吉田:僕の役は 16,7(歳)で大志を抱いて東京に出てくるので、まるで自分の過去を見ているようですね。自分のライフストーリーと重ね合わせて、演じているところがあります。

高畑:私(の役)は、社会派というか、「皆さん、力を合わせて、世の中を良くしていきましょう」とか、「寄付をいただ
いて、看護学校を作りましょう」とか、良いことを言っているようなふりをしているんですけど、怒りん坊だな、と思う
んですよ。その欠落している部分があるところが一番好きです。きっとすぐヒステリーを起こすんでしょうね(笑)。そういうダメなところが、ものすごく好きです。

藤山:ずっと、こちらの奥様(高畑)に雇われているのですが、(藤山演じるお辰は)ずっと故郷と、母と子という関
係を、引きずって生きている人なんです。それが、すごくいいことだな、と思って、心地よく演じさせてもらっていま
す。

『おだまり、お辰!』藤山直美        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』藤山直美        舞台写真撮影:髙村直希

柄本:僕は役をいただいたとき、演じるその役の人のことが分からないんですよね。分からないことはないのだけど
分からないんですよね。なので、いつも演じるときに思うのは『その分からない人を探す旅に出たんだな』、と。そん
なことを思いながら、役を探しているというのでしょうか。本番では、『自分が演じるその人は一体どんな人なのだ
ろう』みたいなことを考えてやらせていただいています。

ベンガル:奥様に従順な執事という役です。いつも(共演者は)チャーミングな人が周りにいるので、自分もチャーミ
ングに見えるようになりたいと思っています。共演者の皆さんがたくさん持っているチャーミングな部分を取り入れ
たいなと思っています。まだ(チャーミングには)なれていないのですが…勉強して努力しているつもりです(笑)。

ーー(岡本さんへ)初めてこの舞台のお話をいただいた時のお気持ちは?

岡本:怖かったですね、この共演者の方々…この皆さんが舞台で生きているのをストーリーテラーとして説明していかなくちゃならないのが恐ろしいなと思いながら稽古をしていました、自分自身の力では到底及ばないのですが、お客様の力のおかげで共演者の先輩たちと同じ土俵に立てているのだなと思わせていただくようにしています。今まで悲劇の役しか演じたことがなかったので、今回初めての喜劇を演じて本当に楽しいです。

『おだまり、お辰!』岡本圭人        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』岡本圭人        舞台写真撮影:髙村直希

ーー(岡本さん・吉田さんへ)初めて出演する明治座への意気込みは?

岡本:明治座で舞台を見るということは自分にとっても楽しみの一つでした。以前、観劇に来た際に「自分もここに立てるんだ」と思い、ものすごく楽しみにしていました。花道もあり、そこから登場することもあるので、お客様との距離の近さを感じられるのが楽しみです。

吉田:確かに、花道がある劇場はあまり出演したことがないので、花道を使って走りまくりたいと思います。

最後に、出演者を代表して藤山直美よりお客様へメッセージが送られた。

藤山:下を向いてしまうようなニュースのほうがほとんどの世の中ですけれども、明治座に来ていただきまして、楽しく微笑んで夢を見て帰っていただけたら、私たち役者の使命が果たせるのではないかなと思います。どうぞお越しいただきますようお願い申し上げます。

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

『おだまり、お辰!』(左から)藤山直美、高畑淳子        舞台写真撮影:髙村直希

公演情報

『おだまり、お辰!』

作:横山一真
演出:竹園 元
出演:
藤山直美、高畑淳子、吉田栄作、ベンガル、岡本圭人
柄本明 ほか
 
【大阪公演】 ※終了
■日程:2026年5月10日(日)~5月31日(日)
■会場:新歌舞伎座
■お問い合わせ:新歌舞伎座テレホン予約センター 06-7730-2222(10:00~16:00)

【東京公演】
■日程:2026年6月12日(金)~6月21日(日)
■会場:明治座

■料金(税込):S席(1階席・2階席)13,000円・A席(3階席)7,000円
■劇場公式サイト:https://www.meijiza.co.jp/info/2026/2026_06_02/
■お問い合わせ:明治座センター 03-3666-6666(10:00~17:00)
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