時速250km出すプロレーサーに『Only Boo!』主演キーンも、タイ発ボーイズグループ・クローバー(CLO'VER)のギャップ溢れる素顔

インタビュー
音楽
2026.8.21

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「Bad Boy」な見た目と、「BABY」な素顔のギャップで魅了するタイのボーイズグループ・クローバー(CLO'VER)。『Only Boo!』(2024)で主役を務め一躍人気となったキーン(Keen)、『KinnPorsche The Series』(2022)で主人公の弟役を演じたバーコード(Barcode)、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のタイリメイク版より俳優デビューしたアシ(Ashi)、『消えた初恋』のタイリメイク版などに出演するアンパオ(Aungpao)と、日本のタイドラマファンにはなじみの作品に出演する俳優4人で結成されている。彼らはタイの大手芸能事務所GMMTVの音楽レーベル「RISER MUSIC」に所属し、2025年にデビュー。メンバー全員が大学生というフレッシュさと俳優の一面を持ちながら、確かな歌唱力とパフォーマンス力で着実に注目を集めている。2026年5月には『第26回タイフェスティバル東京』に出演し、日本のファンを前にエネルギッシュなステージを披露。温かい声援に応えながら、会場を笑顔で包み込んだ。音楽だけでなく、仲の良さも大きな魅力。これからどんな世界を見せてくれるのだろうか。

ーーステージお疲れ様でした!

アンパオ:まだパフォーマンスできる体力が残っています!

バーコード(Barcode)

バーコード(Barcode)

ーー早速ですが、日本でのステージの感想やファンの印象を教えてください。

バーコード:シャイで落ち着いた印象があり、ライブ中もじっくり集中して見てくれている方が多いですね。でも、「声を出してください!」と呼びかけると、一気に大きな声で応えてくれるので、ギャップがありました。

アシ:みんな笑顔でウェルカムな感じで僕たちを迎えてくれているのを感じました。どこにいてもみんな笑顔でいてくれて、幸せがすごく伝わります。

アンパオ:すごく集中してパフォーマンスを見てくれているのに感動しました。自分たちも答えられるように、ちゃんとパフォーマンスをしないといけないというマインドでやりました。そして、みんなすごく可愛いです!

キーン:僕は去年もファンミーティングで来たことがあります。去年ファンミーティングで来た時は静かな印象でしたが、今回は去年来た時より、声を出してくれて、僕たちと一緒に盛り上がってくれている実感をしました。

ーー柵が壊れそうなぐらい大人数の人たちが集まっていました! 他にも同じ事務所であるGMMTVおよびRISER所属アーティストの方も出演されていましたが、仲の良い方や普段よく相談する方はいらっしゃいますか?

アシ:最近だと、フェリズ(FELIZZ)やライキャン(LYKN)のみなさん、それからナノン(Nanon)さんやクリス(Krist)さんなどの先輩方と、RISERのライブをきっかけに交流する機会が増えました。以前より話す機会も多くなって、いろいろ相談に乗ってもらったり、イベントで会ったときにもアドバイスをいただいたりしています。

ーーメンバー全員、大学生ですよね。学業と仕事の両立をするコツはありますか?

アンパオ:コツは時間の整理のし方とか時間の使い方ですね。仕事と大学の大事な予定が重なってしまうこともよくあって、そういう時はみんな少しパニックになっちゃいます。今回も日本に来るために、テストをできるだけ1日にまとめて受けてから飛行機に乗って来ました!

キーン(Keen)

キーン(Keen)

ーー大変な中、日本に来てくださりありがとうございます。では日本にちなんで、3つお伺いしたいことがあります。まずは知っている日本語を教えてください。

バーコード:あなたは私のものです。

アシ:日本に来てから初めて練習した言葉で、すごい大事な言葉です。「トイレはどこですか?(日本語)」

アンパオ:日本人はかわいい(両手でハート)

キーン:ラーメン! つけ麺! 僕イケメン!

アンパオ(Aungpao)とキーン(Keen)

アンパオ(Aungpao)とキーン(Keen)

ーー素敵な日本語をありがとうございます!

一同:ありがとうございます!!!!!

ーーみなさんは日本の曲を聴かれますか?

バーコード:藤井 風!<祭り 祭り>(と歌う)

アシ:<いっせーのーせで>(と歌う)KANA-BOON(の「シルエット」)!

アンパオ:『鋼の錬金術師』の主題歌をよく聴きます。

バーコード:もう一曲あります! X JAPANの「ENDLESS RAIN」<Endless rain>(高音で披露)

ーー高音がすごいです。

アシ:すごい(日本語で)

ーーどこで日本のアーティストや曲の情報をゲットするんですか?

アンパオ:もともとタイでは日本のアーティストが話題になることも多く、みんなよく知っています。私の周りにも日本の音楽を聴いている人がたくさんいるので、日本の音楽に簡単に触れられる環境が整ってます。

バーコード(Barcode)とアシ(Ashi)

バーコード(Barcode)とアシ(Ashi)

ーーアシさんとアンパオさんはそれぞれ、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』のリメイク版『CHERRY MAGIC 30 ยังซิง』(2023)や『消えた初恋』のリメイク版『My Love Mix-Up!』(2024)と、日本の作品のタイリメイク作に出演されている方もいらっしゃいますが、今後演じてみたい日本のドラマや映画、アニメのキャラクターはありますか?

アンパオ:刃牙! 『刃牙』を観るのがすごく好きで、アニメを観てフィットネスのモチベショーンを上げています。

キーン:仮面ライダーになりたいです。(変身のポーズ)

アシ:『呪術廻戦』の伏黒恵を演じたいです。

バーコード:『名探偵コナン』の工藤新一です。コナンは“見た目は子供、頭脳は大人”だけど、僕は見た目も頭脳も子供かもしれないです。

一同:爆笑

ーーみなさん色んな作品をご存知ですね!

アシ・アンパオ:世代なので、日本のアニメで育ちました。

●俳優とグループ活動の一番の違いは「アプローチの仕方」(バーコード)

キーン(Keen)

キーン(Keen)

ーー CLO'VERのみなさんはそれぞれ別々に活動されていました。グループ結成に至った経緯を教えてください。

アンパオ:僕とアシ、それからキーンは、サバイバル番組「Project Alpha」の出身です。番組終了後、事務所に所属する機会をいただき、「グループを組んでみないか」という話になりました。そして、その時に「誰か一緒に活動したい人いない?」と聞かれたんです。当時、ちょうどバーコードが事務所に入ったばかりだったので、声をかけてみることになりました。実際に4人で一緒に練習してみると、とても相性が良くて、バーコードが加わることでグループとしての魅力がさらに広がると思い、この4人でCLO'VERを結成することになりました。

ーーちなみにバーコードさんは元々ソロで活動されていて、キーンさんはドラマで共演しているシーさんと「SeaKeen」として普段活動されています。グループとそれぞれの活動に違いはありますか?

バーコード:一番違うのは、練習の量と練習方法ですね。もともとは歌手として活動していて、歌がメインでした。ダンスもやっていましたが、ソロだと誰かに合わせる必要がありませんし、コレオグラフィーの中で細かい立ち位置やフォーメーションを意識することも少なかったんです。でもグループになると、メンバーに動きを合わせたり、フォーメーションに合わせて移動したりしなければいけません。そういう部分を覚えるのに時間がかかりました。なので、ソロとグループでは練習量も、練習のやり方も大きく違うと感じています。

キーン:シーとの活動では一緒にエネルギーを発散し、クローバーのメンバーと一緒にいるときは、みんなからエネルギーをもらってリチャージするような感覚があります。CLO'VERのメンバーは本当にエネルギッシュな人が多いです。2人での活動とグループ活動では、そういう意味でも全然違う雰囲気があって、それぞれに違った楽しさがあります。

アシ(Ashi)

アシ(Ashi)

ーーアーティスト活動だけでなく、みなさん俳優としても活動されています。こちらも違いはありますか?

アシ:俳優業では自分とは別の人を理解して役に入り込みます。一方で、アーティスト活動では自分らしさを開放しています。観客の方達に自分はどんな人なのか表現する仕事だと思っていて、俳優も自分らしさを出せますが、アーティストの活動の方が自由に、そして開放的に自分らしさを出せています。

バーコード:俳優とグループ活動には、実は共通している部分があります。それは、コミュニケーションの大切さです。俳優として演じるときは、演技や表情を通して感情や思いを相手に伝えます。一方、ステージでパフォーマンスをするときも、歌やダンス、表情を通して観客に思いを届けることが大切です。最終的な目的はどちらも「相手とコミュニケーションを取ること」なんです。ただ、そこへたどり着くまでのアプローチは違います。アーティストとしては、
歌やダンス、音楽を通してコミュニケーションを表現します。一方、俳優は役作りや演技のレッスンを重ね、その役として感情を伝えていきます。目指しているものは同じですが、そこへ至るための方法が違うところが、俳優とグループ活動の一番の違いだと思います。

アンパオ:僕はもともとアートが好きで、俳優としての活動も、グループでの活動も、どちらもアートだと思っています。演技をしているときも、アーティストとしてステージでパフォーマンスをしているときも、絵を描いているときに感じる感覚とどこか似ているんです。表現する手段は違いますが、どちらも自分の感情や思いを形にして誰かに届けるという意味では、美術やアートと同じだと感じています。

キーン:僕の場合は、みんなとは少し違うかもしれません。演技をするときは、その役になりきらなければいけません。撮影期間中は何日もその人物として過ごすので、役を離れているはずの日常でも、そのキャラクターが自然と出てしまうことがあります。一方で、アーティストとしての活動では、僕たちの役割はファンのみなさんを幸せにすることだと思っています。そのためには、自分自身を磨き続けることが大切です。だから僕にとっては、俳優は「役と向き合う仕事」、アーティストは「自分自身と向き合う仕事」という感覚があります。どちらも表現する仕事ですが、向き合う相手が違うところが大きな違いだと思います。

バーコード(Barcode)

バーコード(Barcode)

ーー俳優の経験もアーティストの経験も活動内容は違うけど、共通点が実はあることに大変興味深く聞かせていただきました。様々なバックグラウンドを持った皆さんですが、特技を教えてください。

バーコード:ギターを弾くことが好きです。あと、歌とダンス以外にも特技があって……僕を見た人を幸せにすることができます。そして、僕はプロレーサー試合に出場しています。ブンブン(エンジン音のモノマネ)。

ーー何キロくらい出しますか?

バーコード:今年出場予定の試合では250kmです。ピューン(250km出す車が目の前を過ぎる音のモノマネ)

アシ・アンパオ・キーン:爆笑

アシ:僕は歌とダンス以外にコレオグラフィーやゴルフも趣味としています。今出している2曲とも、振り付けの先生をちょっと手伝いました。

バーコード:すごいです(日本語で)。

アンパオ:すごいですね(日本語で)。

キーン:ピアノとギターが弾けるのとビートボックスができます。

アシ:あと、彼はペット用の小さめのエビを育ててます。

アンパオ:僕はサックスホーンが弾けて、あとはアクロバットがちょっとできます。そして、ラップが得意です。

キーン:即興ラップをしたらどう?(とボイスパーカッションでビートを刻む)

バーコード:曲作りで言うと僕もオールラウンダーで全部できます。曲作りやメロディーをミックスしたりできます。何かキーワードをください!

アンパオ(Aungpao)

アンパオ(Aungpao)

ーーたこ焼きはどうですか?

キーン:たこ焼き! 好きです!

アシ:バーコードの歌に合わせて即興で僕がダンスを、アンパオがラップ、キーンがビートボックスを披露します。

バーコード:たこ焼き♪食べたいです♪美味しそうです♪

一同:爆笑

●「チュッチュはマストで!」(キーン)ファンへの溢れる感謝

Bad Boy No 'DO' - CLO'VER [ OFFICIAL MV ]

ーーCLO'VERとして今まで2曲リリースされていると思いますが、お気に入りの曲はありますか?

アンパオ:選択肢がありすぎて悩むな。

バーコード:「Bad Boy No 'DO'!」

アシ:「Bad Boy No 'DO'」です。どっちも好きなんですけど、どちらかというと「Bad Boy No 'DO'」のブレイクダンス部分のサウンドが明るい気持ちになるのでこの曲を選びました。

アンパオ:「Next To You」です。一番最初の曲なのですごく思い出が入っている曲です。

คนคุ้นคอย (Next To You) - CLO'VER Prod. by URBOYTJ [ OFFICIAL MV ]

キーン:僕はどちらも好きです。「Next To Yo」は一番最初の曲で、初めてみんなで集まって踊ったので、すごく色々思い出が入っていますね。「Bad Boy No 'DO'」では、僕らはこの衣装を着いたんですけど、この衣装がすごく似合っていて、僕たちがイケメンだと思います。

ーー「Bad Boy No 'DO'!」はMVで学ランを着ています。日本では、学ランはヤンキー作品などでやんちゃなイメージと結びつくことも多いですが、タイでも似たようなイメージはありますか?

アンパオ:似ていると思います。タイでも、学ランは『ジョジョの奇妙な冒険』のような作品を思い浮かべる人が多く、日本と近いイメージを持っている人が多いと思います。

ーー「見た目は Bad Boy だけど、本当は違う」というギャップが描かれている楽曲だと思いました。

アンパオ:初めて聴く人は、「どうして曲名が「Bad Boy No 'DO'」なんだろう?」と思うかもしれません。でも、僕のラップパート<B, A, D, B, O, Y ตัด D, O ออกคือ Baby>にはその答えになるヒントがあります。これは、「“BAD BOY”から"D"と"O"を外したら、“BABY”になる」という意味で、この曲のコンセプトでもあります。

ーーもしメンバーの中で“リアルBad Boy No 'DO'”を選ぶなら誰ですか?

アシ:1、2、3で指差しますね……。

ーーバーコードさんはアシさん、アシさんとキーンさんはバーコードさん、アンパオさんはキーンさんを選ばれましたね。どんなところが「リアルBad Boy No 'DO'」なのでしょうか?

アシ:バーコードは、見た目からするとすごく静かそうでクールっぽいけど実際は違うんです。

キーン:かっこよくなろうとしているんですけど、実際の性格はすごくかわいくて、弟たちの温かいお兄さんです。よく笑うし、よく周りを笑わせてくれます。

アンパオ:キーンは“リアルBad Boy No 'DO'”だと思います。一番“Bad Boy”から離れている人なんですけど、自分をすごく格好良く見せようと
頑張っていて、その姿がギャップがあってすごくかわいいなと思います。

ーーでは最後に、日本のファンへメッセージをお願いします。

バーコード:クローバーを温かく迎えてくれてありがとうございます。次にいつ日本の皆さんに会えるか分からないけど、たくさん会えるように頑張ります。そして自分のことをすごく大事にしてください。ちょっとでも辛い時があれば、僕たちを見て元気を出してくれると嬉しいです。

アシ:僕たちは自分たちのライブを開催するという夢を持っています。この仕事をいつまで続けられるか分かりませんが、僕たちの楽曲を聴いてくださるファンのみなさんに、少しでも多く幸せを届けられるよう、これからも頑張っていきたいです。ファンの皆さんにはたとえ何か辛いことがあったとしても、僕たちのパフォーマンスを見て、「また頑張ろう」と前向きな気持ちになってもらえたらとてもうれしいです。そして、今回みなさんにお会いできて本当にうれしかったです。

アンパオ:僕は日本のファンの方がすごく好きなので、またたくさん会いに日本に行きたいです。そしてクローバーの応援もお願いします。

キーン:日本のファンの皆さんが大好きで、またたくさん会いたいです。これからもクローバーのことをよろしくお願いします。クローバーの公式アカウントなどで最新情報を追ってくれたらすごく嬉しいです。これからもよろしくお願いします。チュッチュ。「チュッチュ」はマストで入れてくださいね!

取材を通して、何より印象に残ったのは、彼らが何度も口にしていた「ありがとう」という言葉だ。社会人になり、「それやっといて」と仕事をポーンと投げられ一生懸命作業をし、「ありがとう」と言われたことのある人はどのくらいいるのだろうか。目の前で顔が見えている状態でも感謝を伝える機会をつい逃してしまうことがある中、クローバーはファンに「ありがとう」と終始感謝を伝えていた。

ファンとアーティストの関係は不思議だ。お互いのことを全て知っているわけではない。いつも直接言葉を交わせる距離でもない。それでもファンは音楽やパフォーマンスを通じて辛いことがあっても”頑張ろう”と元気をもらいまた前を向くことができる。「日本の方が温かく迎えてくれた」と彼たちは何度も言っていた。ステージと客席という特別感謝を伝えることのできない距離だが、クローバーへ感謝の気持ちは届いていたと思う。

取材・文=池田彩乃(日テレアックスオン)

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