ナイロン100℃ 50th SESSION『管理人ご夫妻』が開幕 作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチよりコメントも到着

ニュース
舞台
2026.9.16
ナイロン100℃ 50th SESSION『管理人ご夫妻』

ナイロン100℃ 50th SESSION『管理人ご夫妻』

画像を全て表示(8件)


ケラリーノ・サンドロヴィッチ(以下、KERA)主宰のナイロン100℃による、50回目の本公演『管理人ご夫妻』。当初の予定より10日遅れとなったが、初日の幕が2026年9月15日(火)に下北沢 本多劇場にて上がった。


舞台は二階建て下宿アパート・平和荘の共用スペース。共同便所や冷蔵庫、公衆電話などが置かれ、昭和の香りに満ちている。この平和荘にはアングラ女優、活動家の同棲カップル、次期町長候補の右腕として働く男、引っ越してきたばかりの浪人生など、アクの強い面々が暮らしている。一方、みのすけ・峯村リエ演じる“管理人夫妻”の慎一と善子は、住人たちとは対照的に素朴で平凡な小市民でありながらも、管理人として、ある時は街の人々のために任務を遂行しようと努めている。二人は平和荘における、人知れず咲く野の花のような、一服の清涼剤といえるだろう。不条理な展開になぜそうなる?と思いながらも、いつしか二人の相思相愛っぷりにキュンキュンさせられてしまうのも見どころ。1幕半ばのデュエットはポップでキュート、MGM映画を思わせるクラシックなナンバーで心温まること請け合いだ。

——と、そんな牧歌的に話が進むはずもなく、2幕では事件のオンパレード、波乱につぐ波乱! それも笑ったら不謹慎?! と思いつつ吹き出してしまうような、ブラックユーモアがたっぷり。昭和の遊び心とサブカルの魂を無邪気に詰め込んだワクワクドキドキ感。一件落着に見せかけて、「大人とは……」となるところもたまらない。ある意味、群像劇であり世話物とも言える。キャスト一人ひとりが粒立っていて、善人も悪人もみんな愛す! と言いたくなるのは、KERAマジックか。みのすけ、峯村リエをはじめとするナイロン100℃劇団員の存在感や熟練の技術はもちろんのこと、野間口徹、根本宗子、長谷川朝晴、土田英生の4名の客演陣が舞台に旋風を巻き起こしている。昭和世代の観客は忘れ去られた記憶が蘇り、懐かしさでいっぱいになるだろうし、平成・令和世代には未知の世界として新鮮に映るだろう。
あらゆる意味で劇団史に残る一作、歴史の証言者として目撃すべき作品である。

開幕に際し、作・演出のケラリーノ・サンドロヴィッチからコメントが寄せられた。

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ コメント

このコメントは13日、ゲネプロを終え、ひとまずホッとした状態で記している。明日一日オフを挟んで、いよいよ明後日15日、予定より10日遅れの初日を迎える。
湿っぽいコメントにしたくなくて困っているのだ。
『管理人ご夫妻』は私が入院と自宅療養のため、8月21日以降稽古に参加できず、通常の分量の台本を書き上げる余力もなく、病院に入った夜は正直途方に暮れ、今こうして書こうとしているコメントが湿っぽくなるのは避けられないような状況だった。
それでも私はなんとかこのコメントを湿っぽくしたくない。
一度は前半(第一幕)のみの上演も考えたものの、観た人はさぞかし煮え切らない気分になるだろう。なんとかして作品として完結させる手立てはないかと模索しながら、劇団員、客演の皆さん、全スタッフ、関係者の皆さん、さらには猫を含む私の家族の尽力によって仕上げられた『管理人ご夫妻』。尽力を強いてしまうことになった元凶であるところの私としては、ひたすら感謝しかなく、そりゃもう湿っぽいコメントになるのも仕方ないが、どうしても湿っぽいコメントにしたくないのは、出来上がった作品が湿っぽくなんかないからだ。
いつもよりずっと、私以外の創作力が集結して、こんな舞台が出来上がった。なかなか、こんなことはないと思う。あってもほしくないが。劇団史に残る珍作があなたを劇場で、配信で、お待ちしている。
最後に、私のために中止になった東京公演10公演をご観劇予定だったお客様に深くお詫び申し上げます。申し訳ありませんでした。

 

なお、東京公演は9月27日(日)まで上演、10月2日(金)・3日(土)に岐阜公演、10月10日(土)・11日(日)に兵庫公演が控える。

中止回の振替公演はないが、開演3時間前まで購入可能な当日引換券が販売中。当日券も開演1時間前より劇場前受付にて販売、最新情報はキューブHP及びナイロン100℃公式Xにて確認を。

加えて、より多くの方に鑑賞の機会を、と9月16日(水)18:30公演回にてライブ配信も決定した。

公演情報

ナイロン100℃ 50th SESSION『管理人ご夫妻』
 
作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:みのすけ 峯村リエ 三宅弘城 新谷真弓 廣川三憲 村岡希美 吉増裕士
水野小論 小園茉奈 大石将弘/
野間口徹 根本宗子 長谷川朝晴 土田英生
 
【東京公演】2026年9月5日(土)〜9月27日(日) 下北沢 本多劇場 <9月5日〜13日中止> 
【岐阜公演】2026年10月2日(金)〜3日(土) 可児市文化創造センター ala 主劇場
【兵庫公演】2026年10月10日(土)〜11日(日) 兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
 
お問い合わせ:キューブ 03-5485-2252(平日12:00-17:00)
企画・製作:シリーウォーク キューブ
 
公演の最新情報はこちら→ https://www.cubeinc.co.jp/archives/theater/nylon50th
ナイロン100℃公式X(@NYLON100C_info)
 
■配信詳細
★ライブ配信
2026年9月16日(水)18:30〜スイッチング映像
上演時間 約3時間5分(予定)
*15分前からアクセス可能です

★アーカイブ配信
終演後〜2026年9月23日(水・祝)23:59まで
 
料金:4,900円
*ライブ配信を購入済みであればアーカイブ配信も視聴できます。
*アーカイブ配信のみ購入の場合も価格に変更はありません。
 
販売期間:2026年9月12日(土)10:00〜9月23日(水・祝)20:00
 
 
なお中止10公演のの払い戻し方法についてはキューブHPにて案内中。
払い戻し期間は10月18日(日)まで、該当をお持ちの方は期限内にお手続きを。
シェア / 保存先を選択