戦国TAPミュージカル『TAKEDA』開幕! 登場人物はすべて馬!? ゲネプロ直後の中野郁海、HIDEBOHの独占コメントも

レポート
舞台
2018.11.30

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戦国TAPミュージカル『TAKEDA』が2018年11月28日(水)、東京芸術劇場シアターウエストにて初日を迎えた。初日直前にはゲネプロが公開され、その舞台の全貌が披露された。
戦国大名・武田信玄を支えた勇猛果敢な武田の騎馬軍団……の「馬」たちが主役となる本作。信玄やその息子の勝頼が、織田信長や徳川家康たち戦国大名たちと覇権を争う様を「馬の目線」で見た一風変わった物語。2009年に「タイツマンズ番外公演さくら組LIVE」として上演され好評を博した本作をベースに、キャスト・演出を一新している。作・演出は赤堀二英

ステージ上には片側を斜めに切り落とした土色の台が4つほど。時々装飾が登場するが、基本的にはその台のみの舞台で、役者は文字通り身体一つで全てを表現する。彼らが鳴らすタップダンスの足音は、まるで馬が走る時の蹄の音に聞こえ、同時に武士たちが馬上で刃を交えた時の音にも聞こえてくる。タップダンスと時代劇という異なるもの同士がここでは見事に溶け合って一つの物語を生み出していたのが魅力的だった。

中野郁海

中野郁海

芋洗坂係長

芋洗坂係長

HIDEBOH(中央)

HIDEBOH(中央)

個性的な「馬」たちにも注目したい。とある理由で武田の騎馬軍団に加わる一頭の馬(長谷川純)や、物覚えが悪く「うつけ」と呼ばれているが、一方で特殊な力をかいま見せる馬(中野郁海)、食べる事と休む事ばかり考えている馬(芋洗坂係長)、そして武田騎馬軍団を統率する要の馬(HIDEBOH)など。
足技には自信のある超ベテランたちが、「馬」としての芝居を見せ、笑いと涙を誘う。馬ではあるが、殿様に仕える一兵卒としての姿にも見え、このような時代と環境の中で自分はどう生きるべきか、を真剣な眼差しで訴えてくる。メンバーの約半数がダンサーであることを忘れるくらい、一人ひとりがピッタリと役にハマっていた。そして、彼らがほぼ全員で見せるタップダンスは流石の一言。まさに馬たちが迫力満点で「疾走」しているように鮮やかな音を何度も響かせていた。

ゲネプロ後、汗もまだ引いてない状態で、中野とHIDEBOHに直接話を聞くことができた。SPICE独占コメントをどうぞ。

■中野郁海
今回、強い事で有名な武田騎馬隊の「馬」の役を演じます。馬の気持ちってこれまで考えた事がないので、新鮮な気持ちで臨みました。
人間たちが好き勝手にやっている中、馬である自分たちはどうやって生きていけばいいのか、その複雑な心情を描く物語ですが、周りの馬はみんな個性的で、変な馬ばかり(笑)。物語の中には「笑い」もたくさん散りばめられているのでぜひ楽しんでいただきたいです。
タップダンスも初めてで、周りは皆さんすごい人ばかり。ものすごく頑張って練習したので、ご注目ください!

中野郁海

中野郁海

■HIDEBOH
今回、お芝居の中でタップダンスの「技」を見せるステージというよりは、芝居の中でタップダンスをどのような手段でお客様に伝えていくか、そしてそこにどのように感情を乗せていくかを目指してきたので、このような形で作品が出来た事を嬉しく思っています。
この物語では武田騎馬隊を描いていますが、もともとアメリカではタップダンスの足音が馬の蹄(Hoof)の音と似ていると言われていて、タップダンサーの事を「Hoofer」と呼ぶんですよ!そんな事も知ってくださるとより楽しめると思います。タイトルと実際の舞台の印象が全然違うと思うので、いい意味での「裏切り」を楽しんでいただきたいです。
後半には僕のソロダンスのコーナーも作っていただきましたので、そこもどうぞお見逃しなく!

HIDEBOH

HIDEBOH

取材・文=こむらさき
撮影=オフィシャル提供

公演情報

戦国TAPミュージカル『TAKEDA』
 
■日程・会場
2018年11月28日(水)~12月2日(日)東京芸術劇場シアターウエスト
■作・演出:赤堀二英

■出演:
長谷川純
中野郁海
芋洗坂係長
清水夏生
HAMACHI
KENICHI
Batt
NON
nana
松本和宜
大滝樹
赤堀二英
森内翔大
小松玲菜
HIDEBOH

■料金:(全席指定、消費税込)
前売り6,500円 当日6,800円
 
■公式サイト:http://www.set1979.com/
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